鑑賞用男性

劇場公開日

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解説

デザイナー中林洋子のエッセイから、水沼一郎が脚本を執筆、「黄色いさくらんぼ」の野村芳太郎が監督したコメディ。撮影は「外濠殺人事件」の中島信雄。

1960年製作/89分/日本
配給:松竹

ストーリー

お洒落をして異性の鑑賞対象となるのは女性だけとは限らない--奇抜な鑑賞用男性論をひっさげて、デザイナー芦谷理麻はパリから帰って来た。反響は大きく、注文は殺到した。岸田国務大臣、革新党の北尾稲太郎、前衛書道家の桑村麻朱麿、それに義兄の原雅太郎が、まず鑑賞用服を着用した。理麻には、新しいデザインが閃くと空腹を感じるという習性があった。次に生まれたデザインは、母の経営する広告会社、広報堂の社員のユニホームになった。この珍妙なユニホームのおかげで、悲喜劇が続出した。反対のノロシをあげたのは、雅太郎の弟文二郎である。理麻を快からず思っていた彼はクラシック思想の持主で、社内で一人背広を着つづけていた。雅太郎夫妻のとりなしも空しく、二人は妥協しなかった。文二郎を応援したのは大学時代の同級生でファッション・モデルの園村亜矢子だった。力を得た文二郎は第二組合を結成して闘争にふみきった。文二郎ロウラクを狙う理麻は、能楽堂に姿を見せて、クラシック派の文二郎を喜ばせるが、鑑賞用服を着せようとする魂胆を見破られて、二人の仲は更に悪化した。亜矢子を先頭にした全学連が広報堂を囲んだ。手をやいた会社首脳部の会議で、文二郎は北海道転勤を命ぜられた。文二郎は、転勤よりも理麻との別れが辛かった。文二郎は亜矢子に泣き込んだ。デモまでしたのも文二郎が好きなためだったが、江戸っ子の亜矢子は引きうけた。だが理麻と話し合った彼女は、逆に文二郎との仲を励まされてしまった。翌日、このいきさつを知らない文二郎のところへ、理麻がかけ込んで来た。空腹になって彼を愛していたことがやっとわかったのである。--二人は新婚旅行に出発した。文二郎が鑑賞用服を着ているのを見て、人々は驚いた。

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