超高層のあけぼの

劇場公開日:

解説

菊島隆三の原作を岩佐氏寿と工藤栄一が共同脚色し、「いれずみ無残」の関川秀雄がメガホンをとった霞が関ビル完成までのドラマ。撮影は「人生劇場 飛車角と吉良常」の仲沢半次郎が担当した。

1969年製作/160分/日本
原題または英題:Tokyo Breaks the Quake Barrier
配給:東映
劇場公開日:1969年5月14日

ストーリー

関東大震災の直後。帝大学生古川は、累々たる瓦磔の中に上野・五重塔の雄姿を見て、祖先が残した耐震技術の偉大さを知った。それから四十年、その時の感動は、古川東大教授を、耐震建築の世界的権威にまで育てあげていた。鹿島建設会長は、日本の都市問題解決が超高層ビルの建設以外にないと信じ、彼に生涯の夢を託した。古川は佐伯構造設計課長らと共に、柔構造超高層ビルの設計にとりかかった。そして、世界に先がけH型鋼を採用、風洞、耐火等数々の実験を行なった。公開実験は成功、活動の主体は設計部門を離れて江尻、松本らの率いる現場建設部門へ移った。鉄骨組立ては台風シーズン前までに完了しなければならない。タワークレーンを操縦するオペレーターの島村もトビ職の小森も誇りをもって、仕事に挑んだ。ある日、出稼作業員の星野がナットを何気なく投げ捨てた。しかし、それは爆発音とともにトラックに大穴をあげるほどの偉力をもっていた。江尻は、安全作業に徹底し、ビルは二十、三十と、階を重ねた。雪に悩まされ、落雷をさけて、島村らは頑張った。そして、上棟式。一四七Mと書かれたH型鋼が晴れやかな人々の顔に見送られて吊上げられた。三十六階の霞が関ビルが朝日に輝いたのは、昭和四十三年四月十八日のことだった。

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スタッフ・キャスト

監督
脚色
岩佐氏寿
工藤栄一
原作
菊島隆三
企画
栗山富郎
製作
日本技術映画社
岩佐氏寿
撮影
仲沢半次郎
美術
中村修一郎
音楽
佐藤勝
録音
井上賢三
照明
桑名史郎
編集
長沢嘉樹
スチル
田中真紀夫
協力
鹿島建設株式会社
三井不動産株式会社
旭硝子株式会社
石川島播磨重工業株式会社
株式会社東京ターミナル
富士製鉄株式会社
三井建設株式会社
株式会社山下寿郎設計事務所
株式会社横河橋梁製作所
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