さくら盃・義兄弟
劇場公開日:1969年3月29日
解説
若尾徳平と西田一夫が脚本を共同執筆し、中川信夫が監督した仁侠アクションもの。撮影は中尾利太郎が担当した。
1969年製作/83分/日本
配給:日活
劇場公開日:1969年3月29日
ストーリー
関東大震災の直後。藤辰一家の幹部伊介と新次は、あくどい親分藤辰に忠告したことから、口論となり、藤辰はあやまって自分を刺し、死んでしまった。伊介は、その責任を負い、新次を逃した。松島に近い漁港に来た新次は夫に捨てられた姉芳江らとひっそり暮していた。だが、縁日で小春のインチキ見世物をあばいたことから、この土地を仕切る春駒一家の代貸になっていた伊介と再会した。伊介もまた藤辰組に居辛くなり流れて来たのだった。その晩、春駒の賭場が、ライバル竜神組の神部親分の仕組んだ罠にかかって混乱し、それ以来、客は竜神の賭場に移ってしまった。一方、新次は先の失敗で遊廓に売られた小春を訪ねていた。彼女が昔なじみのお美和に似ていたからだった。その晩、伊介が藤辰の復讐のために後を追って来た清吉の挑戦を受けた。清吉は、新次のためにその場を引きさがったものの、伊介には次の危難が待っていた。駒五郎の命で竜神組へ出かけたが、むごい仕打を受けるのだった。その頃、竜神組は、春駒に渡る予定の作業員請負権利を横取りしようと企んでいた。怒った春駒は、殴込みをかけようとしたが、伊介は一味の挑発と察し、必死になって止めるのだった。やがて、芳江が殺され、料亭に働く小春は、南村と竜神組の密談を聞きつけたことから半殺しにされた。血まみれになった小春は、その様子を新次に告げると息絶えた。小春は昔のお美和だった。怒りに燃える新次と伊介は竜神組にとびこみ、神部にとどめをさした。その影には、清吉の応援があった。そして、清吉は伊介の清い瞳から仇敵でないことを悟るのだった。