オリエント急行殺人事件(1974)のレビュー・感想・評価
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横溝正史や火曜サスペン○劇場の元祖だろう。
原作を中学生の時読んだ。あまり、印象に残らなかった。『そして誰もいなくなった』を読んだ後だったので、犯人はすぐに分かった。原作者アガサ・クリスティの印象がこの小説で決まった。
アガサ・クリスティは横溝正史や西村京太郎系のミステリーで、僕はエドガー・アラン・ポーやコナン・ドイルや江戸川乱歩やエラリー・クイーンやヴァン・ダインの方が好きだった。
映画は
2回目の鑑賞。
何も語れない。
まぁ、物語の結末は知っていたが、監督の名前を知って『なるほど』と感心した。
火曜サスペン○劇場の元祖だろう。
経費かけすぎて全くもったいない映画だと思う。しかし、英語以外日本語に訳さないのは、イギリス映画に対する忖度なのか?それを考慮すると、それだけで、犯人が分かってしまう。
豪華キャストだが
豪華キャストだが、人数が多すぎて感情移入できる人が分散されてしまったためか、結局、誰にも感情移入できなかった。ただ、イングリッド・バーグマンとジャクリーン・ビセットが見られたのはよかったが。
被害者の体の刺し傷は12箇所あったことが遺体発見時に説明されるが、このシーンはなかった方が、犯人が明かされるときの面白さが倍増したと思う。
イングリッド・バーグマンやらジャクリーン・ビセットやら
豪華な列車で旅する中、ラチェット氏が殺された。死体の横には燃えた手紙。そこに書かれた文字を炙り出す方法が新鮮だったよ、ポワロ。a-i-s-y。かつてのアームストロング家の事件で殺された娘デイジーを思い出し、ラチェットが実行犯であると確信するポワロ。彼の秘書を尋問し始める。
結末がだいたいわかっていると、どうも面白くない。映画の作りにしてもポワロの喋りすぎの演出によって、嫌悪感も沸いてくる。元々が過去の事件の被害者とそれに関係する不幸を背負わされた人たち。独壇場となった推理演説が長すぎるため12人の乗客が行動を起こさないのも疑問だ。まぁ、列車が雪のためストップしているのでしょうがないのかもしれないが・・・
しかし、真相がわかったところで報告が大変ややこしい。12人の客が次々と復讐のためラチェット氏にナイフを刺していく光景は迫力があるし、ポワロが最後にとった決断には感動できる。だから余計に中盤までの演出の弱さが残念だ。
豪華密室…絢爛な演技合戦に魅了!
DVDで2回目の鑑賞。
原作は既読です。
"ミステリーの女王"アガサ・クリスティの傑作を豪華キャストで映画化。原作は驚愕の真相と賛否を呼ぶ幕引きが有名な名作であります。他のミステリー小説の巻末の解説か何かで、あまりにも有名な結末のためにトリックの比較などで引き合いに出されたりして、普通にネタバレが書いてあったりするほど…
雪崩のために立ち往生したオリエント急行の車内で殺人事件が発生。被害者は全身を滅多刺しにされ、寝台で息絶えていました。偶然乗り合わせていたエルキュール・ポアロは、12人の乗員・乗客たちの証言を元に真相に迫ろうとしますが…
"灰色の脳細胞"を誇る名探偵ポアロ―
身だしなみに気を遣い、謎に対して真摯な態度を崩さない。神経質だけど明晰な頭脳を持つポアロを、アルバート・フィニーが繊細な演技で演じていました。
イングリッド・バーグマンをはじめとした屈指の豪華キャストが揃えられ、名優たちが織り成す演技のアンサンブルが、深みのある人間ドラマを生み出していました。単なる推理物で終わらない悲劇の物語を彩っていました。
それぞれの証言を比較検討し、時系列を整理して真相を導き出そうとする過程がスリリングでした。面談シーンはまさに演技合戦の様相でハラハラさせられました。
ひとつひとつの証言は一見筋が通っているように思えて、その実上手いくらいに揃い過ぎているのではないか…? そこが事件解決のための取っ掛かりとなりました。
あまりにも奇抜な真相のため、人によっては賛否が分かれるところではありましょうが、見事な着想と、正義そのものの概念を揺さぶって来る動機など、一筋縄ではいかない魅力に溢れていて、原作共々とても好きな作品です。
[余談]
容疑者は12人―
同じシドニー・ルメット監督作品「十二人の怒れる男」の陪審員と同じ数なので、その符号がまた面白いなと思いました。
※修正(2021/06/19)
良心と一騎打ちをしよう
映画「オリエント急行殺人事件(1974)」
(シドニー・ルメット監督)から。
新作の「オリエント急行殺人事件」を映画館で観てから、
まず図書館で本を探して一気に読み直し、
それでももの足りなくなって、本作をDVDで鑑賞し直した。
書籍でも、映画(新・旧)2作品でも、
「まだだめよ、全てが過去のことになってから」という台詞が
解決の糸口になっているのは、変わらなかった。
今回選んだのは、無事、殺人事件を解決したあと、
事件の顛末を警察に報告しなければならないのだが、
私立探偵エルキュール・ポアロは、こう呟く。
「警察の立場で考えるならば、第1の方法が喜ばれるだろう。
では警察への報告を苦心して作文し、良心と一騎打ちをしよう」
この殺人事件を、彼は最後どう処理するのか、
とても興味があるシーンだったので、印象に残った。
またこういった結末は、ストーリーの関係無いのか、
監督独自の発想なども加えられる部分として理解した。
原作の書籍も、新旧の映画作品も、少しずつ違っていて楽しめる。
この比較を楽しむのも、映画の醍醐味かも知れないな。
原作を読んだ方がよさそう
ポワロの冷静さを欠いたような喋り方にイライラして内容を頭に入れる努力が必要だった。なんの意図であんな口調になるのか理解できないよ…特に弁明もなかったし。ストーリー自体はまあ面白い。
会話劇になるのは覚悟していたけれど、説明ばかりで映画としてはちょっと苦手な部類。ミステリー映画は好きなので、これなら小説で読んだ方がよさそうだった。
最後の犯人が明らかになって事件の全貌が判明したときは納得したと同時に、大胆な展開で恐れ入った。どこかで聞いたことあるオチだなーと思ったらこれだったのね。これはやはり原作を読みたい。ただポワロは探偵であって警察ではないから必ずしも正義を貫くわけではない、という決断がなんとも複雑な気分にさせられた。示し会わせた計画的犯行なのにその選択でいいの!?と。ポワロ自身もそれについて悩んでいたようだから尚更歯痒い。こういうほろ苦いところはミステリーらしくて気に入りました。
原作を知らなければ一度は観ておいていいです。が、それまでの代物で、安いドラマみたいになるかもしれないが、もっと映像で見せる工夫がほしい。言葉で説明されるよりも画で判る方が絶対に面白いから。
2017年のリメイクはどうなってるか、期待と不安で半分半分。
このポアロは好みじゃない。
いろんな役者さんがポアロをやってるけど、このポアロはどうも好きになれない。
でも、内容は勿論面白い。元祖全員犯人だけはある。
何故列車内殺人なのか
総合:65点
ストーリー: 50
キャスト: 80
演出: 70
ビジュアル: 65
音楽: 60
ネタバレ注意です。まだ見ていない人は読まないでください。
どうやってこれらの人々が遠くからわざわざこの場所に集まりこの殺人を計画したのか、そのような殺人の背景がわからない。
12人にとっての目的は復讐をすること。それならば逃げ場のない列車の中ではなくても、誘拐犯の身元が割れた時点でもっと安全にいつでもどこか他の場所でラチェットを殺せたはず。被害者が列車に乗るのを待ち、彼の予定に合わせて列車の乗務員になって潜り込み同じ列車の乗車券を他の仲間全員で抑えて、とかかなり設定に無理がある。ホテルとかで襲ったほうがよほど準備も逃亡も楽だっただろうに。
殺人の謎解きと動機にばかりに焦点が当たりすぎで、何故犯人がここに集まりここで事を起こしたのかに疑問が残る。列車の中で謎解きをすれば物語として盛り上がるから無理やり状況を設定しましたという感じを強く受ける。それは原作者の都合でしかなく、実際の犯人の都合を無視している。そのあたりが解決されないかぎり、これを推理物の名作とは思えない。
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