やさぐれの掟
劇場公開日:1965年9月30日
解説
「血と掟」の湯浅浪男がシナリオを執筆、自ら監督したヤクザもの。撮影もコンビの岡田三八雄。
1965年製作/90分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1965年9月30日
ストーリー
喧騒とネオンに色どられた夜の盛り場。ボスの留美子をはじめとする厚子、ヒロ子、輝美、チョロなどの非行少女グループは新宿界隈のジャズ喫茶などにたむろして、万引、恐喝などのチャンスを狙っていた。そうしたある日デパートの特売場で客のハンドバッグを万引した留美子は、不良青年倉石銀二郎に目撃され、強引にアパートに誘いこまれた。銀二郎は留美子に「二人で手を組んでデッカクもうけよう」と誘い、留美子も当然のことのように、これに同意し、銀二郎に身体を許した。これを機に留美子を中心に、非行グループの少女たちの活動は活発化し、まず電業会社の営業部長岡島をヒロ子が誘惑し、留美子が、ヒロ子を自分の妹と偽わって岡島の会社に乗りこみ、恐喝して大金をもぎとった。ところがある夜、ナイトクラブでカモを狙っていた銀二郎と留美子は、スリの現場を歌手のヘンリー奥田に目撃されてしまった。その頃厚子は、高級喫茶店で金持の紳士に近づき「お母さんが病気なんです」と泣き落して大金をせしめていた。が、帰途厚子は、偶然銀二郎に会い、誘惑に負けた厚子は、その夜銀二郎に処女を奪われた。一方ヒロ子は、ジャズ喫茶に出入する、売春婦南条チエと同郷のバーテン見習ツトムの純粋な生き方に、次第に惹かれていくのだった。だがある日ヒロ子は、父親の手配で家に連れもどされた。が、それもつかの間、義母と情人の情事をかい間見たヒロ子は再び家をとびだし街にさまよい出た。また厚子も、信じていた男銀二郎に裏ら切られ、投身自殺を計った。そんな女たちの悲しみをよそに、街のネオンは今日も明るく明滅していた。