素敵な今晩わ
劇場公開日:1965年7月24日
解説
「おしゃべりな真珠」の馬場当の原作を、馬場当と「五瓣の椿」の野村芳太郎が共同で脚色、監督した喜劇。撮影は「ウナ・セラ・ディ・東京」の川又昂。
1965年製作/82分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1965年7月24日
ストーリー
自動車教習所の指導員浜村大介は、何かと女のこが目につく年頃だが、しょぼくれた大介を相手にしてくれる娘はいなかった。配車担当の立花久子、焼鳥屋の女給美代子、美容院の一人娘照代と、大介の目は、若くて魅力的な娘に注がれた。だがもてたのは教習所に通って来る中年の婦人、京極利枝にだけであった。ある日大介は迷っていた犬“チビ”を拾った。仔犬を抱いて寝る習慣となった大介は、やがて夜毎美女の登場する楽しい夢を見るようになった。その夢は、大介の靴下をくわえて飛び出したチビが、かつて大介が街で会った美女にうり二つの女性志藤由利子の家に消えたことから始った。大介は、この美女の出現で利枝とのデイトもぼうにふり、今迄熱をあげた女性がくずのように見えてきた。ところが、そのチビが突如家出をしてしまった。夢が見られなくなることを恐れた大介は、教習所を休んで捜しまわった。だが依然チビは見つからぬまま、大介は教習所の部長赤木に叱責され、修理工にまわされた。あきらめきれない大介に、同僚森口は、左手にサポーターをはめ、棕梠の葉で編んだヒモで手を縛ると、夢の続きが見られると教えた。そのアイデアを実行して、再び夢の中で由利子に出会えるようになった大介は、仕事にも生き甲斐を感じるようになった。そんな時大介は赤木から久子との結婚をすすめられ、また照代も大介にプロポーズしてきた。だが大介は由利子のことを思うと、誰とも結婚できなかった。そしてもてない大介は、由利子の夜毎のロマンスにひたり永遠の新婚生活に酔うのだった。