十七才は一度だけ

劇場公開日:

解説

石坂洋次郎原作“青い芽”より「続・高校三年生」の池田一朗が脚色「青い性(1964)」の井上芳夫が監督した青春もの。撮影はコンビの中川芳久。

1964年製作/90分/日本
原題:Sweet Seventeen
配給:大映
劇場公開日:1964年12月19日

ストーリー

秋田芙蓉高校では、近づいた修学旅行の話題でもちきりだった。田中加奈子も修学旅行を楽しみにしている一人だった。高校二年生の十七歳。街でも老舗の醤油醸造元田中屋の娘として、何の不自由もなく、いきいきとした青春時代だ。やがて修学旅行出発の日、加奈子は親友の路子が、父の失業がもとで、旅行を最後に東京で働こうと思っていること、そして、出来れば旅行先で就職口を見つけたいと相談され、加奈子は路子に協力を約束した。旅行も終りに近づき東京での自由行動の日、加奈子は路子との約束の場所、オリンピック公園に向ったが、途中電車をまちがえた加奈子は、赤い鳥かごを持った青年に親切に案内された。中井照吉と名乗るその青年の都会的センスのあふれる話しぶりに、加奈子の心は高鳴った。就職口決定の朗報を持ってやって来た路子と交代に、青年は電話をかけ終ると蒼白な顔でタクシーに乗って、二人から離れた。呆気にとられる加奈子の手にカナリヤの入った鳥かごを預けたまま。困惑した加奈子は、青年が近く秋田市役所完成記念に秋田を訪れると聞き、鳥かごを持ち帰った。旅行から帰った加奈子の沈みがちなようすに、心配した家族は一家全員で男鹿半島へドライブに誘った。約束の竿灯祭に中井の姿を捜した加奈子は、みつからぬまま、中井の幻想ばかり追う毎日であった。海の見える温泉に一泊した加奈子は、散歩に出た海で、海に向って大声をあげる青年に出会った。まちがいなく中井照吉だ。感激で胸がつまりそうな加奈子に中井は、妻が強度のノイローゼで静養に来ていることを話した。妻のトミ子に引き会わされ、うつろな表情を見た加奈子は、いたたまれず逃げるように走り出した。数日後、空に放たれたカナリヤをみつめる加奈子の顔は、明るくひとまわり成長したようであった。

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