駿河遊侠伝 破れ鉄火
劇場公開日:1964年9月17日
解説
子母沢寛の原作を「忍びの者 霧隠才蔵」のコンビ高岩肇が脚色、田中徳三が監督した駿河遊侠伝シリーズの二作目。撮影は「ど根性物語 銭の踊り」の宮川一夫。
1964年製作/86分/日本
配給:大映
劇場公開日:1964年9月17日
ストーリー
三好の吉左衛門一家を斬りまくって寺津を脱出した次郎長は、相棒髪常と共に武州高萩の万次郎親分のもとへわらじを脱いだ。次郎長はある日、賭場へ現れた甲府の甚太郎と名乗る旅人のいかさまを見破った。甚太郎はやくざ仲間では男として通っていたが、実際は女で、旅先で拾った、父を探す母娘おもとと、おつゆを連れて、いっしょに父鶴松の行方を探しているのだった。次郎長は、事情を聞いて同情し、三人に路銀を与えて逃してやった。この裁きにいよいよ惚れこんだ万次郎夫妻は、次郎長を代貸の座へ坐らせようとした。が、折も折次郎長は旅人から、寺津の治助が中風で倒れ、しきりに彼に会いたがっていると聞き万次郎に惜しまれながら旅に出た。寺津についた次郎長は、病床の治助から、女道楽の末行方不明になった一人息子間之助を探して改心させてくれとたのまれた。ある日、病床の治助を見舞うための花会が催され、次郎長は後見役を頼まれた。が、当日の花会に、大規模な手入れがあり次郎長は、客を逃すために捕えられた。この時次郎長の子分と名乗って捕えられたのが旅人おっかァ竹であった。出牢後次郎長は、花会の密告者を打ちのめして、また旅に出た。途中、政五郎と名乗る大男が、押しかけ子分になった。桑名の町に来た次郎長は、そこでいかさまばくちでやくざに斬られた鶴松に会った。次郎長はその賭場に乗りこみ、大暴れして清水へ引きあげた。しかし次郎長は落着く間もなく、寺津の縄張りが、般若の弥助に荒されたと聞き、寺津にかけつけ、途中でであった、治助の息子間之助と共に弥助らを斬った。間之助も立派な男になっていった。子分もふえた。次郎長は大きく胸をはった。