警視庁物語 行方不明
劇場公開日:1964年12月5日
解説
「警視庁物語 自供」の長谷川公之がシナリオを執筆「警視庁物語 自供」の小西通雄が監督した警視庁シリーズ。撮影もコンビの山沢義一。
1964年製作/57分/日本
配給:東映
劇場公開日:1964年12月5日
ストーリー
大和皮革の技師、松井、小山の二人が、一夜突然行方不明になった。二人はその夜残業をしており、現場から血液反応が認められた。ただちに警視庁捜査一課が出動した。松井は専門学校卒で最近妻と別れ、淋しさをアルサロの女給すみ子と遊んでまぎらしていた。一方小山は大学卒で会社からイタリアに留学させてもらうことになっていた。そんなことから日ごろ小山は松井のねたみを受けていた。さらに、その夜駅で松井らしい姿を見たという目撃者が現れ、捜査本部は、松井を本星とにらんで捜査を開始した。しかし小山の死体は依然として現れなかった。そんなおり小山の本籍宮崎からの照合により、小山は旭化学に勤務し、人相写真とは全くの別人であることがわかった。写真の人物は小山の同級生で、同姓の庄太であった。庄太は大学を中退し学歴から本籍まで詐欺して小山になり変り、さらに会社の女子社員美代と関係を持つ部長川原を脅かしてイタリア留学を運動させ、美代をも自分のものにしてしまった。そんなしたたかものの庄太だが捜査陣に追いつめられて、自殺を決意してビルの屋上へ走った。しかし美代の通報で庄太は捕えられたが松井の死体は発見されなかった。庄太も頑強に口を割らなかった。しかし庄太が働いていた、皮革工場の濃硫酸の液体の中には松井惨殺をものがたるプラスチックのカフスボタンが不気味に浮んでいた。