遊侠無頼
劇場公開日:1963年10月13日
解説
「関東遊侠伝」の山崎巌、「午前零時の出獄(1963)」の小川英が共同でオリジナル・シナリオを執筆、「風が呼んでる旋風児 銀座無頼帖」の野口晴康が監督した任侠もの。撮影は「腰抜けガン・ファイター」の山崎安一郎。
1963年製作/78分/日本
配給:日活
劇場公開日:1963年10月13日
ストーリー
大正未期、北関東のある町。兄弟分仁助の遺言を持って空っ風の伝次がこの町にあらわれた。仁助の女房お幾殺害事件より、一子竜太郎を抱えた伝次郎に、土地のやくざ大門七五郎は客分になれとすすめたが、お幾殺しの犯人を挙げるまではと、噂を便りに人斬り新三を探していた。そんな時、新三の情婦加代の酒場で伝次は、新三と対決したが、確証がつかめず、無念の涙をのんだ。が、鋭い新三に一目置く伝次だった。数日後この町に、神崎当馬という人物を探すユキという女が現われた。風の便りで新三が神崎だと知ったが会う事は出来なかったそしてユキは偶然に知った伝次に世話になるようになった。大門の賭場で再度顔合せした伝次と新三の二人は村田と名のる男の仲裁で難をのがれた。その夜ユキから、新三が警視庁の剣術師範だった頃、あやまって弟子を殺し責任を感じて姿を消したと聞かされた。上州おろしの寒い朝伝次に会いたいと三人の旅人が大門を訪れた。三人に誘い出された伝次は匕首の猛襲をうけたが、新三の出現で危機から救われた。ユキに背を向けてたち去ろうとする新三に、かって警視庁の上司だった村田警部がやさしくいさめた。お幾殺しの犯人を探している伝次の耳に、意外犯人は大門一家の鶴八だと知らされた。必死ににげる鶴八は竜太郎をさらって伝次の出方を待った。悲痛な表情の伝次郎をしりめに鶴八はにげまわった。新三も怒って伝次に力を貸していた。鶴八は井筒家に助力をたのんだ。竜太郎を中ににらみあう鶴八と伝次、そこえ村田のひきいる警官隊が殺到し危機をのかれたが、ついに鶴八は伝次の手で刺された。今は殺人犯として村田にひかれて去ってゆく姿を、新三と竜太郎がよりそって見送っていた。