エデンの海(1963)

劇場公開日:

解説

若杉慧原作を「泥だらけの純情(1963)」の馬場当が脚色、「伊豆の踊子(1963)」の西河克己が監督した青春ドラマ。撮影は「午前零時の出獄(1963)」の萩原憲治。

1963年製作/97分/日本
原題:Eden by the Sea
配給:日活
劇場公開日:1963年8月31日

ストーリー

瀬戸内海に望む女子高校に、東京から青年教師南条が赴任してきた。明るい南条の人柄はたちまち生徒たちの人気を集めた。ひとり清水巴という勝気な少女だけは、いつまでも反抗的態度を捨てない。この巴と南条が、運動会で盲唖競走にコンビで出場したが、勢いあまって来賓席にとびこみ、巴は気絶してしまう。やがて気づいた巴は恥かしそうに「先生、あたしおしっこしちゃった」と打ち明けた。南条は下着を買ってやった。このことが評判になり、南条は彼の人気をねたむ教頭黒木らのつるし上げを食うが、もちろん真相は明かさない。そこへ巴がとびこんで、泣きながらすべてを語った。以来、二人は明るい師弟愛で結ばれた。夏休み。南条は同僚増川節子から講習に誘われ上京したが、突然、巴がやってきた。巴は、南条が節子と一緒なのを知って初めての東京へ飛び出して行き、南条を困らせるのだった。新学期、恒例の遠泳で巴は錨で大ケガをしたが、南条の輸血や介抱で一命をとりとめた。数週間後、南条はまだ登校しない巴を探しに丘へ出た。裸馬を駆って若さを発散させている巴の美しさ、南条はびっくりした。巴は何を思ったか南条を馬に乗せ、町を駆抜けて校庭に乗り入れた。驚き呆れる人々の眼。しかし、南条は「つもったウップンがやっと晴れた」という巴をいとしく思うのだった。こんな事件で、南条は辞任して帰京することになった。つれて行ってくれと頼む巴に、南条は「人を愛することは厳しいことだ。君のことを忘れ去れなかったら迎えにくる」といって去って行くのだった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.0今風に言ったら、イケメン教師とツンデレ女生徒…?

2014年1月21日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

単純

幸せ

高橋英樹の1963年の日活作品。
同名小説2度目の映画化で、西河克己は1976年版でも再び監督を務めている。

瀬戸内海の女学校に、東京から青年教師・南条が赴任して来て、女生徒たちは色めき立つ。勝ち気な生徒・巴だけは反抗的だったが、いつしか好意を抱く…。

一歩間違えれば教師と生徒の禁断の…になりそうだが、二人の交流と深い絆を主軸にし、後味の良い明朗な青春ドラマとなっている。
反抗的だったのに好きになって、ちょっとした事で嫉妬して…思春期の女心は複雑。
先生を巡って巴と同級生が張り合うが、何と平和的。蛙は可哀想だけど(笑)

吉永小百合、松原智恵子と共に“日活三人娘”と呼ばれた和泉雅子が、いわゆるツンデレな魅力で好演。
高橋英樹は日活作品では任侠映画で人気だったが、本作のような役もハマっている。

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近大

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