探偵事務所23 くたばれ悪党ども

劇場公開日:

解説

大藪春彦原作『探偵事務所23』を「金門島にかける橋」の山崎巌が脚色、「俺に賭けた奴ら」の鈴木清順が監督したアクションもの。撮影もコンビの峰重義。

1963年製作/88分/日本
配給:日活
劇場公開日:1963年1月27日

ストーリー

深夜の立川基地付近で武器弾薬の取引きをしていた桜組と大槻組の幹部は、突如数名の男にマシンガンで襲撃され全滅した。緊急手配により真辺公一が容疑者として逮捕された。踊り子のサリーとしけこんでいた田島は、このニュースを聞いて慌てて立川署にとんだ。一課の熊谷警部はオトリ捜査を決意していたので、私立探偵田島の協力に喜こんだ。田島は手はず通り真辺をひっさらって逃げ出した。真辺の案内で、六本木のガソリンスタンドに車を乗り入れ、隣のクラブ“エスカイヤ”に行き、彼の仲間の吉浜や林を紹介された。そこへ社長の畑野も帰って来た。畑野は田島の身許の照会を部下に命じた。田島は、田中一郎と変名前科もののの網走帰りで、父親がカソリックの神父ということになっていた。ふにおちない畑野は田島を教会に連れて行った。教会にいた父親は自らを“田中神父”と名乗り、面くらう田島に熊谷警部から話が伝わってると話す。熊谷警部も神父に変装していて小型無線録音機を田島に手渡した。田島はこれに畑野達の密談を録音しては助手の内堀に渡した。或る日、畑野の情婦千秋が現われた。田島は千秋のスーツにマイクを放りこんでおいた。ところが、熊谷警部の神父姿から、田島は身許がばれてしまった。畑野は、真辺と田島を消そうと図った。真辺は吉浜と相射ちに倒れたが、田島は巧みに逃れ、エスカイヤの地下室に忍びこんだ。そこにはマシンガンが山のように積まれていた。そこには千秋がいた。千秋は父が経営していたガソリンスタンドを畑野に取られたため、復讐を狙って畑野の女となっていたのだ。田島と千秋は手を結ぶことにした。だが、スタンドの老サービスマン紅木がこれを知った。紅木こそ畑野達の黒幕だったのだ。田島は山とつんであるマシンガンをつかみ取り、紅木達と射ち合った。そこへ熊谷警部が指揮する警官隊も躍りこんで来た。その夜ギャング団は一網打尽に逮捕された。身よりのない千秋は田島の事務所で働くことになった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.0バレバレな騙し合い

2021年4月28日
iPhoneアプリから投稿

楽しい

単純

興奮

スゥイングでビバップなJazzが軽快に流れるオープニングから喧しいほど忙しなく鳴り響く銃声、序盤からテンポよく進みながらも戸惑う物語!?

探偵が警察の囮捜査ってあまり馴染みのない展開、話を持ち込む探偵に依頼する側が警察だったり、余計なノイズになかなかハマれない劇中!??

騙してバレて騙されたフリして騙されて、疑いながらも変な余裕で騙されて、複雑なようで単純に解決される事柄に潜入捜査モノとしてのドキドキは皆無。

助手のオバさんが芸人の友近がやるピザ屋のオッさんみたいで本作が元ネタか?

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万年 東一

3.0宍戸錠の厚みがイカス

2019年12月28日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

鈴木清順監督・主演宍戸錠。1963年。

冒頭からヤクザの銃撃戦。炎上する車にタイトルというイカスOP!組織に潜入する探偵というお決まり筋立てに程よい荒唐無稽さと軽さ&ユーモアというかなり好みなテイスト。錠のキャラがいいですよ。クラブで急に錠が歌い出すシーンとかあって面白い。

ゴキゲンな音楽、個性的な脇役陣、哀しげな謎の女。それとロケで映る60年代の東京の風景が味わい深い(車もカッコイイ!)ラストは派手にやってくれます。
探偵映画好きな方はゼヒ。

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散歩男