裏切者は地獄だぜ
劇場公開日:1962年12月23日
解説
「地獄の裁きは俺がする」の松浦健郎原作・脚色から、「越後獅子祭り(1962)」の小沢茂弘が監督したアクションもの。撮影は「十一人のギャング」の西川庄衛。
1962年製作/89分/日本
配給:東映
劇場公開日:1962年12月23日
ストーリー
海山千吉は正体不明の男だが暗黒街では「地獄の魔王」と恐れられていた。この千吉がある港町で麻薬の大取引きがあることを嗅ぎつけ相棒探しにのりだした。ボスの身代りで北海刑務所に服役中だった熊次は迎えにきた青野、小崎らと港町に向った。ボスが消されたあと陣手が縄張りを仕切っていたが、青野らは千吉を新ボスにあおいでいた。熊次もまた千吉の部下となり、陣手にひと泡吹かせようと考えていた。千吉は芝居をうった。陣手は計略にのりクラブを共同で経営することを約束させられた。だが陣手の裏に黒幕ありとにらんだ千吉は、陣手の動きを監視した。そして市長が公民館に単身姿を現わす事実を知った千吉は市長をつれだした。市長には幼ない頃、呑んだくれの父を殺した過去があった。成績優秀の彼に代り弟が罪をきた。しかし兄弟が成長した時、弟は暗黒街のボスになり市長のいる東南市で思うがままの悪事を働いていたのである。陣手の黒幕、熊次たちのボス、静江の亡夫こそ市長の弟だった。麻薬捜査が激しくなると行方不明を装い、姉妹市メキシコ・シティへ向う市長の旅に随行員として同乗して日本から永久に消えようと企んでいたのである。市長の弟、海堂次郎は波子の不手際から陣手を責めた。波子は陣手に殺された麻薬刑事の恋人で、仇を討とうと陣手の女になっていたのだが、海堂に殺されると知った陣手の口から本当の犯人が海堂であることを聞かされた。監禁された上自殺を強いられた陣手、これを何とか救おうとするジョーも、海堂のため麻薬刑事の正体を気づかれ危機におちいる。しかし、この時、熊次らをつれた千吉が突如乗りこんできた。彼は警視特別班長壇原警部だと名乗るのだった。