カミナリお転婆娘
劇場公開日:1961年11月22日
解説
読切倶楽部所載の藤井重夫の原作を「セールスマン物語 男にゃ男の夢がある」の若井基成が脚色。「恋をするより得をしろ」の春原政久が監督した青春喜劇。撮影は「ママ恋人がほしいの」の藤岡粂信。
1961年製作/68分/日本
配給:日活
劇場公開日:1961年11月22日
ストーリー
オートバイを突ッ走らせることが何よりも好きな鮎子は、公衆電話のボックスに飛びこみ、親友ミチ子に両親のすすめる見合いをブチこわしてくれと、助けを求めた。表に出た鮎子は間違えて他人のオートバイに乗り、一人の青年に追われた。彼の男らしさとヘルメットの頭文字M・Mが、深く彼女の心に残った。ところで、鮎子の両親がしきりに見合いをさせようとする相手は、食品会社の社長令息幹夫だが、彼もわが身に縁談が起こっているとは夢にも知らない。鮎子は親友ミチ子と弥生にM・Mの頭文字を手がかりに青年を探してくれと頼んだ。三人はオートバイの運転免許名簿を調べ、片っぱしから当ってみるが、なかなか判らない。見合いの日が迫ったので窮途の一策、酒屋の小僧に臨時の恋人役を探してもらった。ランデブーの現場を両親に見せて、縁談を断念させようというのだ。鮎子の祖母も一肌ぬぎ、そのお芝居は成功した。一方、幹夫も両親から見合いをすすめられるが「僕には好きな女性がいる」と一蹴した。それは鮎子のことで、行きつけのバーのボーイ金太郎にぜひ探してくれと頼んだ。皮肉にも、金太郎こそ鮎子の恋人役を演じた男だった。幹夫の探す相手が鮎子とは知らぬ金太郎は、あの日以来彼女にすっかり熱をあげ、幹夫にラブレターを書いてもらう。それを読んだ鮎子の両親は「こんなしっかりした文章を書く人物なら……」と大乗気。鮎子にとっては痛し痒しというわけである。かくて、幹夫の会社の慰安旅行に随行の金太郎を追い、鮎子の両親も箱根へ。あわや金太郎と鮎子の婚約がまとまろうとしたとき、鮎子と弥生たちが駆けつけた。思わぬ再会に、びっくりしたのは幹夫と鮎子だった。抱き合う二人を囲んで、祝福の歓声がいつまでも……。