闘いつづける男
劇場公開日:1961年7月23日
解説
小野田勇の原作を、滝口速太と西河克己が脚色し、「有難や節 あゝ有難や有難や」の西河克己が監督したボクシング映画。「都会の空の非常線」の横山実が撮影した。
1961年製作/77分/日本
原題または英題:Never Admit Defeat
配給:日活
劇場公開日:1961年7月23日
あらすじ
鞍馬拳の会長鞍馬正人は、四回戦ボーイの由良二郎を未来のチャンピオンにしようと夢みていた。二郎はデビュー試合をKO勝ちで飾った。その二郎の素質をみこんだのが川路美緒となのる女性であった。美緒は元××級のチャンピオンで、現在プロモーターをしている川路修吉の妹である。美緒は、二郎を育てるのは城木喬以外にはないと、城木を捜し廻った。城木は未来の世界チャンピオンと嘱望されていながら、どうしたわけか修吉にKO負けをして以来、ボクシング界から姿を消した男だ。その城木は安酒場をてんてんと、飲んだくれの生活を送っていた。しかし、美緒の根気と、二郎の素質を知った城木は、二郎を育てることを約束した。城木の好指導に二郎はめきめき腕をあげていった。二郎は、ある試合の祝賀会の席上で修吉が連れて来た江見克彦を知った。大学のKOキングと騒がれプロ入りした江見はごう慢そのものだった。それに反撥を感じる二郎、この時から二人は宿命的なライバル意識を持つようになった。そば屋に働きながらトレーニングに励む二郎を、密かに慕う鞍馬の娘涼子はいつも二郎の身を案じていた。一方、江見は恋人朱実をじゃけんに扱いながら順調に勝ち進んでいった。やがて二郎と江見の東洋チャンピオンを賭けた試合が行われることになった。この機会を狙って悪徳プロモーター大沢が現われた。城木は、いまは亡き妻の手術費のため大沢に買収されてわざと修吉に負けたのだった。大沢は、二百万円を貸してある鞍馬を通して八百長をやれと脅迫してきた。だが、その二百万円は美緒が払うことになった。窮した大沢は涼子を誘拐して八百長を迫った。やがて選手権試合の日、涼子の身を案じる二郎は江見に圧倒され通しだった。ラウンドも半ばを過ぎた頃、セコンドの城木は涼子救出のためリングサイドから姿を消した。それを知った二郎は、全力をあげて戦った。最終回、二郎の豹のような鋭いパンチは、江見のアゴに炸裂、江見はマットにくずれた。大沢一味も城木の活躍によって逮捕された。世界チャンピオンをめざす二郎の上に、城木と美緒の温かい目があった。
スタッフ・キャスト
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由良二郎和田浩治
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城木喬葉山良二
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鞍馬正人殿山泰司
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鞍馬涼子吉永小百合
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川路美緒白木万理
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川路修吉神山繁
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江見克彦郷えい治
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日向朱実椎名伸枝
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大沢金子信雄
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村上井上昭文
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鶴吉浅野浅夫
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たけ三崎千恵子
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加代千代侑子
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田丸高品格
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黒瀬大森義夫
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石田衣笠力矢
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谷井木島一郎
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林東郷秀美
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女給風の女A三船好重
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涼子の友人A斎藤久美子
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涼子の友人B武部とき子
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大沢の乾分A山口吉弘
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大沢の乾分B式田賢一
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大沢の乾分C宇都宮嘉晃
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荷揚人夫A榎木兵衛
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荷揚人夫B水木京一
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美緒にやとわれたチンピラA青木富夫
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美緒にやとわれたチンピラB光沢でんすけ
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美緒にやとわれたチンピラC黒田剛
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チンピラA矢頭健男
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チンピラB時照明
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チンピラC石崎克巳
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チンピラD若松俊二郎
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新聞記者A野村隆
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バーテン市原久照
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テレビ解説二木草之助