ネオン警察 女は夜の匂い
劇場公開日:1970年12月5日
解説
「ネオン警察 ジャックの刺青」に続く、ネオン警察シリーズ第二作。脚本は「夜の最前線 東京(秘)地帯」の小川英。監督は「鮮血の記録」の野村孝、撮影も同作の峰重義がそれぞれ担当。
1970年製作/82分/日本
原題または英題:Women Smell of Night
配給:ダイニチ映配
劇場公開日:1970年12月5日
ストーリー
すすけたゴミ捨場同様の狭いこの街にも新興都市計画の波が押しよせ、そして宮園組と誠心会という二つの暴力団が勢力争いをしていた。女組長圭子を頭にする昔かたぎな宮園組は、この腐敗した街を統一しようと、ジャックの刺青と異名を取る花村と、シマ荒しの一匹狼結城を雇うべく手配したのだが、花村は宮園組若衆藤沼健の男意気にひかれ宮園組の用心棒になり、結城は誠心会についた。花村はその日から誠心会をつぶすべく彼らの資金源であるバー、キャバレーのホステスを引き抜き、どちらの組にも関係のない、県会議員中井が経営する橋浜レジャーセンターに世話をした。それを知った誠心会の会長松村は宮園組のチンピラにインネンをつけ、宮園組を力でつぶそうとするのだが、今では花村を兄貴としたう沼健、サブ、ジローたちは組に迷惑のかかるのを恐れて、自分たちで組から除名してしまった。除名した者のことではインネンをつけられなくなった松村は、結城をつかって花村をバラそうとするが、なぜか結城は命令に従おうとせず、逆に花村に誠心会が組長圭子を人質に強引に宮園組をつぶそうとしているという陰謀を打ち明けた。圭子誘拐まであと数分とせまり花村がその現場に車でかけつけた時はすでに、誠心会の手につれさられた後だったが必死の追跡の末、圭子を助けだした。一方、松村は圭子の誘拐が失敗したことを知ると、次の手段としてオサムの恋人愛子を囮にして、オサムを脅迫し花村を殺させようとした。そんなきたない松村のやり方に怒った花村たちは誠心会に殴り込みをかけたが、松村は何者かに射殺されてしまった。小さな汚い街の二つの勢力をぶつからせ、つぶし合う、誰かがあやつる功妙な罠だと気づいた花村の脳裡に、一匹狼結城の不敵な顔が浮んだ。その黒幕は、やくざ、暴力団をも支配する男、政治屋中井であることを知った。新興都市建設という穏れ蓑の下で行なわれる悪を倒すため花村は、中井のもとに乗り込んでいった。