「【石坂金田一シリーズ、第一作。”湖から突き出た2本足のシーン”が強烈な印象を残す。今作の大ヒットにより、シリーズ化が決定した記念碑的作品。】」犬神家の一族(1976) NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【石坂金田一シリーズ、第一作。”湖から突き出た2本足のシーン”が強烈な印象を残す。今作の大ヒットにより、シリーズ化が決定した記念碑的作品。】
◆今作が、その後の”石坂金田一シリーズ”の礎を築いた。その功績は大きい。
一方、角川映画を毛嫌いした人がいた事も事実であるが、私は映画界に残した、功績を買いたい。
■感想
・キャスティングで、誰が犯人かが分かってしまう、”安心感”。
ー 金田一映画シリーズの特長である。出演俳優の中で、一番の実力女優・・。ー
・土俗性、もしくは一族に伝わる伝承、もしくは家訓の巧みな使い方。
ー 今作では、犬神家に伝わる三種の神器、斧(ヨキ)、琴、菊である。ー
・キャラクターの多さ及び、複雑に入り組んだ家系。隠された血縁関係。
・石坂”金田一”の頭を掻きむしったあとのフケを含めたお決まりの仕草。
・大仰な音楽。
ー 今作の哀愁を帯びたテーマソングは、昭和後期生まれであれば、一度は耳にしたのでは?ー
・”そうか、分かった!”が口癖の、全然分かっていない橘警部(加藤武)
・最後は、”何だかんだあったけれど、良かった、良かった”で終わる、今作がヒットした事が良く分かる幸せな結末。
<年齢的に、リアルタイムで映画館で観た事はないが、”お決まり感”と、残虐描写。
そして、後手後手の、金田一耕助名監督の推理。
貶しているようであるが、これらを丁寧に描く市川崑監督の映画作りが良いのである。
そして、物故者が多くなってしまったが、”昭和”の名役者さんたちの姿。
事件のあらましを、皆を集めて説明する金田一の前で、真犯人が自害する・・。
何度観ても、オモシロイのである。>
コメントありがとうございます。お返事遅くなって申し訳ありません。
重厚感・・・。最近の映画ではななかなか出せませんね。
本当に、わかっているのに、何度でも見たくなります。