劇場公開日 1976年11月13日

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「【石坂金田一シリーズ、第一作。”湖から突き出た2本足のシーン”が強烈な印象を残す。今作の大ヒットにより、シリーズ化が決定した記念碑的作品。】」犬神家の一族(1976) NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5【石坂金田一シリーズ、第一作。”湖から突き出た2本足のシーン”が強烈な印象を残す。今作の大ヒットにより、シリーズ化が決定した記念碑的作品。】

2021年7月13日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、TV地上波

悲しい

知的

幸せ

◆今作が、その後の”石坂金田一シリーズ”の礎を築いた。その功績は大きい。
 一方、角川映画を毛嫌いした人がいた事も事実であるが、私は映画界に残した、功績を買いたい。

■感想
 ・キャスティングで、誰が犯人かが分かってしまう、”安心感”。
 ー 金田一映画シリーズの特長である。出演俳優の中で、一番の実力女優・・。ー

 ・土俗性、もしくは一族に伝わる伝承、もしくは家訓の巧みな使い方。
 ー 今作では、犬神家に伝わる三種の神器、斧(ヨキ)、琴、菊である。ー

 ・キャラクターの多さ及び、複雑に入り組んだ家系。隠された血縁関係。

 ・石坂”金田一”の頭を掻きむしったあとのフケを含めたお決まりの仕草。

 ・大仰な音楽。
 ー 今作の哀愁を帯びたテーマソングは、昭和後期生まれであれば、一度は耳にしたのでは?ー

 ・”そうか、分かった!”が口癖の、全然分かっていない橘警部(加藤武)

 ・最後は、”何だかんだあったけれど、良かった、良かった”で終わる、今作がヒットした事が良く分かる幸せな結末。

<年齢的に、リアルタイムで映画館で観た事はないが、”お決まり感”と、残虐描写。
 そして、後手後手の、金田一耕助名監督の推理。
 貶しているようであるが、これらを丁寧に描く市川崑監督の映画作りが良いのである。
 そして、物故者が多くなってしまったが、”昭和”の名役者さんたちの姿。
 事件のあらましを、皆を集めて説明する金田一の前で、真犯人が自害する・・。
 何度観ても、オモシロイのである。>

NOBU
とみいじょんさんのコメント
2021年12月11日

コメントありがとうございます。お返事遅くなって申し訳ありません。

重厚感・・・。最近の映画ではななかなか出せませんね。
本当に、わかっているのに、何度でも見たくなります。

とみいじょん