レスビアンの世界 恍惚
劇場公開日:1975年2月19日
解説
一度経験したら容易に抜け出すことができないといわれているレスビアンの世界を赤裸々に描く。脚本は「黒い牝豹M」の宮下教雄、監督は「生贄夫人」の小沼勝、撮影は「ソープランド(秘)昇天」の畠中照夫がそれぞれ担当。
1975年製作/72分/日本
配給:日活
劇場公開日:1975年2月19日
ストーリー
妊娠したことを知った油木あかねは、相手の功平に黙って中絶すると、功平の前から姿を消した。数日後、あかねはとある工場の女工となり女子寮で生活するようになったが、同僚の静子ときい子は早速あかねを誘惑、レズの相手にしてしまう。数日後、労務の荒井に呼び出されたきい子とあかねは、“二人は同性愛”という投書があった事を知らされ、怒ったきい子は辞めてしまう。だがその夜、あかねは荒井に犯されてしまった。数日後、女子寮を飛び出したあかねは、あてもなく街を歩いていたが、スポーツカーの女に誘われた。その女はあかねにコートや服を買い与え、髪まで整えさせてやる。すっかり有頂天になったあかねを、その女、羅々は自分のマンションに連れ込み巧みにリードする。功平の幼いリードも、中年男の荒井のテクニックも、きい子の愛撫も、羅々のハイ・テクニックの前には物の数ではなく、あかねは遠い幽幻の彼方に誘いこまれていった。レスビアン・バー「青い炎」に羅々の紹介で働くようになったあかねは、毎日が楽しみの連続で、数日があっという間に過ぎた。そんなある日、あかねのアパートへ功平が訪ねて来た。老人ホームにいるあかねの祖母から聞いて来たのだった。彼は見違えるばかりに美しくなったあかねを見て、呆気にとられたが、以来、あかねの部屋にもぐり込んだ。が、彼女はそんな功平に少しも興味を示さなかった。ある日、あかねはダンプを運転しているきい子に会った。男っぽいきい子に苦笑するが、きい子が、女房をもらい、人工授精で子供を生ませた、と聞いて驚く。数日後、アパートに帰ったあかねは、功平がガス自殺を計った、と知り急に彼がかわいそうになった。しかし、そんなあかねを抱きながら、功平はほくそ笑む。アパートへ来て以来、拒みつづけられた功平の狂言だったのだ。やがて羅々が、スーザン牧とも関係があると聞かされたあかねは、嫉妬の炎に燃えあがり、彼女を独占しようと決心した……。