ボビーに首ったけのレビュー・感想・評価
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これこれ!この感じ!と一瞬一瞬に歓喜してしまった。 80年代ど真ん...
これこれ!この感じ!と一瞬一瞬に歓喜してしまった。
80年代ど真ん中の角川映画
真夏の第三京浜、むせ返る緑の匂い、遠くで光る海、風になってどこまでも走り続けた、お前を乗せて!嘘だけど
あったら良かった青春が、もう切なさも通り越して、優しい思い出になっていた。
何もかも真っ白だ。眩しくて真っ白。誰にも汚されないあの夏が封印されている。
棒読み上等!
熱くもなく、醒めてもなく、飄々ととらえどころのないボビーの声は、舌さえ回っていないあの頃の野村君以外あり得ないじゃないか!
図らずもファムファタルとなってしまったヒロインの正体は、ひろ子でも知世でも典子でもいい。
角川映画がある限り、いつだって青春は時をかけるのだから!
笑っちゃう涙の止め方も知らない、50年も生きて来たのにね…
80年代の若者の憧憬を描く歴史資料としてのアニメ
80年代の若者の憧憬、当時の「カッコいい」を映像にしただけのアニメ。30年前の価値観は、当時産まれていなかった自分から見ると好奇と面白さに満ちていて、退屈しないし勉強にもなる。
しかしながらそういったカルチャーギャップを楽しむことを除けば、ひたすらオナニーチックな厨二病世界観をひけらかすだけの映像作品。唐突にねじ込まれる古臭い歌は作品にまったく馴染んでないように感じるし、海辺を走る際の陽光の演出などクサくて笑いが出てしまう。話も内容もへったくれもない。アニメの出来としては『言の葉の庭』レベルのクソアニメだ。
文通のロマンは少しばかり憧れる。今でもSNSやメールで見知らぬ異性と言葉を交わすこともあるが、作中のようなやり取りをしたら気持ちの悪いネトスト以外の何物でもない。女の子の文章が詩的で素晴らしい、これまた昭和だ。
田園調布に住んでてオヤジが英字新聞を読んでる、というステレオタイプな金持ち描写もまた昭和的だ。
妹の挙動がいちいち腹立つ。
しかし一番ムカツクのは主人公の棒読み演技だ。イライラするぜ。
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