「生き辛かったであろうカトリーヌが哀れ」突然炎のごとく(1961) talkieさんの映画レビュー(感想・評価)
生き辛かったであろうカトリーヌが哀れ
「智に働けば角が立つ 情に棹させば流される 意地を通せば窮屈だ」
夏目漱石の「草枕」の冒頭に出てくる有名な言葉ですが、これを思い起こしました。評論子は。本作のカトリーヌの生き様を観て。
きっと自由奔放に生きたかったのでしょうね、この世の柵(しがらみ)に、何ら束縛されることなく。己の情念の趣くままに。
(そして、結局は、突然に炎のごとく燃え上がった情念のまま行動して、この結末。)
カテゴライズされた世間一般の「枠組み」の中では生き辛かったであろう彼女を哀れに思うとともに、彼女に翻弄されても少しも変わらなかったジムとジュールとの友情の厚さに、胸が痛くなる一本でもありました。評論子には。
佳作であったと思います。
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