彼奴を殺せ
劇場公開日:1960年4月22日
解説
「殺られる」のエドゥアール・モリナロが監督したサスペンス・ドラマ。その第三作目。原案を、彼のほか、「両面の鏡」の脚本にも参加した俳優のジェラール・ウーリー、「悪魔のような女」のコンビ、ボワロー・ナルスジャックに「両面の鏡」を製作したアラン・ポワレの4人が作成し、脚本をウーリーとボワロー・ナルスジャックが書いた。台詞は「悪銭」のジョルジュ&アンドレ・タベ。撮影は「大人は判ってくれない」のアンリ・ドカエ。音楽はバルネ・ウィランで、演奏はケニー・クラーク・クィンテット。出演は「情報は俺が貰った」のリノ・ヴァンチュラ、「ロベレ将軍」のサンドラ・ミーロ、「大運河」のフランコ・ファブリッツィのほか、ジャック・ベルティエ、ロベール・ダルバンら。
1959年製作/フランス
原題または英題:Un Temoin dans la Ville
配給:東急=泰西映画
劇場公開日:1960年4月22日
ストーリー
疾走する夜行列車から女がもんどり落ちた。この女ジャンヌ・アンスランと情を通じていたヴェルディエ(ジャック・ベルティエ)はアリバイが成立、警察は事故死と断定した。ヴェルディエはジャンヌを夫アンスラン(リノ・ヴァンチュラ)から奪い、嫌気がさして突落したのである。事情を知るアンスランはヴェルディエの邸に忍んだ。帰って来たヴェルディエは、また出かけるらしく電話で無線タクシーを呼んだ。アンスランはカーテンのひもで彼を絞殺し自殺を装った。復讐は成った。が、邸を出てゆくところを、ヴェルディエが呼んだ無線タクシーの運転手に目撃された。その車をさがし、運転手を片づけねばならない。アンスランが待つほどに、夜勤を終えたランベール(フランコ・ファブリッツィ)が恋人の交換手リリアーヌ(サンドラ・ミーロ)とガレージを出て来た。リリアーヌと別れたランベールをホームから突き落そうとして果たさなかったアンスランは、彼のアパートをつきとめた。翌日、アンスランが見張る前をリリアーヌが新聞をもって駆け込んだ。ランベールは前の晩見た男を思い出しヴェルディエの自殺記事から犯罪事件を直感した。夜勤に出たランベールを追ったアンスランはついにその車に乗り込んだ。自分が追われていることに気づいたランベールはひそかに無線送話器を外していた。車内の会話をきいた営業所は数台の無線タクシーを救援に出したが、時すでに遅く、ランベールは殺されてしまう。営業所はすべての車に追跡を命じた。すでに一台のタクシーが追跡していた。どの道もタクシーに行手をはばまれる。袋小路でアンスランはまた運転手を殺した。ブーローニュの森に追いつめられ車を捨てて逃げる彼の周囲はパトロール車も加えて車また車の群れ。パトロール隊の放つ無数の銃弾にアンスランは倒れた。
スタッフ・キャスト
- 監督
- エドゥアール・モリナロ
- 脚本
- ボワロー・ナルスジャック
- ジェラール・ウーリー
- 原案
- ジェラール・ウーリー
- ボワロー・ナルスジャック
- アラン・ポワレ
- エドゥアール・モリナロ
- 台詞
- ジョルジュ・タベ
- アンドレ・タベ
- 撮影
- アンリ・ドカエ
- 美術
- ジョージス・レヴィ
- 音楽
- バルネ・ウィラン