劇場公開日 1954年7月25日

「前半の退屈は後半の緊張の布石か?」恐怖の報酬(1952) マ王さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0前半の退屈は後半の緊張の布石か?

2024年6月29日
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鑑賞方法:DVD/BD

怖い

モノクロのフィルムから映し出される寂れた雰囲気そのままに前半は驚くほどのスローテンポな展開なのに対し、後半の身体が硬直してしまい呼吸を止めてしまうくらいの緊張感しか無いストーリーは、名匠アンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督の代表作😐
ニトログリセリンという衝撃で爆発するアホな危険物をオンボロトラック2台で目的地まで無舗装の道路を運搬するサーカスみたいな仕事を請け負う話なんだけど、マ王はこの映画が好きである✨

今の映画批判にもなるけど、映像技術やCGの進歩は見た事無い映像まで可視化してくれるサービスと化した🥸
当然、観る側は迫力たっぷりの映像を求めて(製作者もそれに応えて)映画館に足を運ぶ次第なんだけど、一度観た映像には二度目の興奮は無くアクションシーンは違法薬物の如くオカワリを要求してしまう💦
実際に脳内では興奮作用のエンドルフィンやらドーパミンとかの脳内麻薬が生成されてるワケだから仕方の無い話でもあるんだけどね😅

映画好きのマ王は「映画を観る為に動き回る」のが趣味なんだと自覚している脳内麻薬中毒者なので、取り分けてアクションシーンを求めてはいないけど新しいアクション映画だと聞いてしまったら居ても立ってもいられなくなる←人間やめますか?映画止めますか?

本作は派手なアクションシーンは殆ど無い😑
ノロノロと走るトラックが映し出されるトコなんか下手すりゃ出来の悪いモノクロのロードムービーとかに思われるかもだ😆
でも、ニトログリセリン+悪路+トラック+碌で無し4人という組み合わせ自体が既にサスペンス&アクションを含んでいるのよ😬
兎に角、前半の欠伸必至とは真逆の息詰まる後半はおそらく監督の狙い通りだと思う(緩急の落差がハンパない)
見事な演出はマ王が生まれる前の映画とは思えない傑作となっている👍

余談だがアンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督の名前を見る度に映画「ピンク・パンサー」を思い出すのはマ王が浅学なだけだと信じたい🌀

映画館での鑑賞オススメ度★★★☆☆
ドキドキとハラハラ度★★★★☆
アクションシーンの表現方法度★★★★☆

マ王