「ウルトラ兄弟が主役じゃないタイ映画」ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団 バラージさんの映画レビュー(感想・評価)
ウルトラ兄弟が主役じゃないタイ映画
劇場公開時に観た。第三次ウルトラブームに乗って、タイのチャイヨープロとの合作で製作された映画だが、その後円谷プロとチャイヨープロの間に契約のトラブルが発生して裁判沙汰になり、そのため現在では事実上の封印作品になっている。過去にVHS化はされたものの、DVD化や配信はされていない。
内容的には全編タイを舞台にしたタイ人のみが登場する完全なタイ映画で、主人公はハヌマーンというタイ・オリジナルのヒーロー。ウルトラ6兄弟は脇役である。日本人の感覚からするとハヌマーンがウルトラ兄弟と違いすぎるデザインで格好悪く、またやたらと残酷なシーンが多かったりするタイ独特の感覚もどうにも受け入れにくい(子供にこんなん見せていいのか?という残酷さだったりする)。登場怪獣(『ウルトラマン』のゴモラ、『ウルトラマンタロウ』のアストロモンス、タイラント、ドロボン、なぜか『ミラーマン』のダストパン)の設定も本編とはかなり異なっている(そもそもダストパンはウルトラシリーズの怪獣じゃない)。観たのは子供の頃だが、当時最強怪獣だと思っていたタイラントが1番の雑魚になっていて、がっかりした記憶がある(笑)。まあ好事家以外は特に観る必要はない映画なんじゃないかなぁ。
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