ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団

劇場公開日:

解説

タイの伝説の神の命を与えられた少年とウルトラ6兄弟が、人工雨ロケット発射失敗から起こった大地震で現われた5頭の怪獣を退治するという怪獣映画。脚本は若槻文三、淡豊明、ソンポート・SAEGDUENCHAI、監督はテレビ出身の東條昭平。撮影は町田敏行がそれぞれ担当。

1974年製作/タイ・日本合作
原題:The 6 Ultra Brothers vs. the Monster Army
配給:富士映画
劇場公開日:1974年3月17日

ストーリー

突然、太陽の活動が激しくなり、燃えさかる炎となって、地球に接近し始めた。焼けるような太陽が降りそそぐタイ国の寺院の広場では、伝説の白猿ハヌマーンのお面をかぶった少年コチャンと友達のアナンダ2人による雨乞いの踊りが行なわれていた。ちょうどそのころ、ドーナ第七ロケット基地においても、地球の異常事態を救うため、ヴイルット博士の人工雨の実験準備が進められていた。しかし、その踊りが最高潮になったとき、三人の盗賊が寺院に侵入し、黄金の仏像の首を奪い、立ちむかってきたコチャンを殺害して逃走した。宇宙の彼方、M78星雲、ウルトラの星でこの様子を見ていた、ウルトラの母と6兄弟は、勇気あるコチャンの死を哀しみ、そっと地球に手を差しのべ、コチャンの死体に“白猿ハヌマーン”の魂を招き与えた。ハヌマーンとなって地球に帰ってきたコチャンは、3人の盗賊に復讐し、日射病によくきくサンユラントリチャワーの花を探した。一方、人工雨の実験の最中に、大爆発がおこり、それで発生した地震のために、大岩盤が2つに割れ、その下で眠っていた怪獣、ゴモラ、アストロモンス、ダストパン、タイランド、ドロボンらが姿を現わし、基地一帯を破壊し始めた。この時、サッソウとハヌマーンが現われ、5頭の怪獣を相手に戦いがはじまった。そこへM78星雲から、ウルトラ6兄弟のゾフィ、ウルトラマン、セブン、新マン、エース、タロウが飛来してきて、怪獣を全滅させた。太陽はすっかり静まり、地球には再び平和がもどるのだった。

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スタッフ・キャスト

監督
特撮監督
佐川和夫
脚本
若槻文三
淡豊明
ソンポート・SAEGDUENCHAI
製作
円谷皐
ソンポート・SAEGDUENCHAI
伊藤久夫
撮影
町田敏行
美術
天沢哲三
照明
佐山五郎
編集
柳川義博
制作主任
川口秀雄
助監督
中島俊彦
記録
堀ヨシ子
特撮撮影
佐藤貞夫
特撮照明
鎌田靖男
特撮美術
島崎尭司
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フォトギャラリー

映画レビュー

3.0ウルトラマンのイメージを覆す怪獣への過度の残酷な仕打ち

2024年7月23日
iPhoneアプリから投稿

タイとの合作なので、雰囲気がなんか違うし、そもそも日本が舞台ではない。
取り敢えず、ウルトラマン達の方が多勢に無勢状態で、数に任せて少数匹の怪獣に寄ってたかって、“生皮剥”とか、残酷な殺し方を、集団リンチの如く行います。
とても“正義の味方”は思えない行状でした。
怖すぎます。

今作の、円谷プロとタイのチャイヨーとの合作は、日本では劇場未公開だった『ジャンボーグA&ジャイアント』に続く第2弾という事。

奇妙なのは、今作に続く続編はいきなり東映の仮面ライダーと共演に変わった、『ハヌマーンと5人の仮面ライダー』という作品に変貌したこと。

タイのオリジナル版をビデオCDで所有しているが、終始「仮面ライダーX」の主題歌のタイ語バージョンらしき曲が流れ続けていて、内容も東映のオリジナルの劇場版である『五人ライダー対キングダーク』に加えて『仮面ライダーV3対デストロン怪人』からも勝手に流用編集をしてでっち上げた、信じ難いが無許諾作品のようだった。

なにしろ、怪人を操って女を拉致させ、キングダークの好物である生きの良い女の生き血を抜き取って採取する描写があったりと、実に変な作品になってます。

どう考えたって、あんな無茶苦茶なの東映が許可するとはとても思えません。
円谷とチャイヨーも訴訟になったくらいですしね…..

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アンディ・ロビンソン

2.5仏様を大切にしろ!大切にしないヤツは死ぬべきなんだ!(名言)

2024年5月22日
PCから投稿
鑑賞方法:その他

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野球十兵衛、

1.5Savageness in Thailand

2021年11月2日
iPhoneアプリから投稿

タイ×日本で合作したウルトラマン(?)映画。

タイ仏教においては仏と信徒とのかかわりをよりアクチュアルなものにするべく、信徒が罪を犯した場合に課される罰がきわめて具体的に規定されている。しかもそのどれもが目を覆いたくなるような残酷きわまるものばかりだ。そんな地獄絵図を塑像にして展示してある「地獄寺」なんてものまである。タイの子供たちはこの地獄寺のおぞましい塑像たちを通じて仏教倫理というものを文字通り体得するのだという。

本作には本邦の『ウルトラマン』ではまずお目にかかれないようなゴア描写が次から次へと乱れ咲く。しかも日本公開版はまだマシなほうで、タイ公開版はこれ以上に酷いらしい。仮にも子供向けコンテンツでこれだけのゴア描写がある裏には、やはりタイにおけるちょっぴり過激な仏教教育が影を落としているような気がする。

物語の作りもこれまたまぁたいそう雑だが、そこに亜熱帯的なカオスの波動を感じないでもない。やりたいことを全部やり、特に何も回収しないフリーダムさもタイっぽくていい。

いったいなぜこういう風土からアピチャッポン・ウィーラセタクンのようなタイプの映画人が爆誕したのか、経緯がいまいちよくわからない。タイ映画をもっと見たいと思った。

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因果

1.0人間ドラマ部は回収せず

2020年4月6日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

タイとの権利関係であまり見られないらしい。円谷プロ的には黒歴史か?

冒頭ウルトラの星の説明に続きハヌマーンが登場。「誰?!」って感じ。そしてタイを舞台にした話が進む。それも子供に全く配慮のない展開。倫理観が違〜う!ツッコミながら見る他ない。これはただのユルいタイ映画なのではw

終盤、怪獣が地中から唐突に出て来て大暴れ。人相の良くない巨大ハヌマーンと格闘。火薬の量多め。ウルトラ兄弟も唐突に表れ光線系を多用。ここでも倫理観が違う。
珍品としての価値しかないですね。ハヌマーンふざけてるし倫理観に賛同できませんww

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散歩男

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