劇場公開日 1993年11月13日

「戦場をリアルに描けば反戦映画になる見本」スターリングラード(1993) Haihaiさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 戦場をリアルに描けば反戦映画になる見本

2025年11月10日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

1993年公開、ドイツ映画。

【監督】:ヨゼフ・フィルスマイアー
【脚本】:ヨゼフ・フィルスマイアー、ユルゲン・ブッシャ、ヨハネス・ハイデ

主な配役
【ハンス・ヴィッツラント少尉】:トーマス・クレッチマン
【フリッツ・ライザー伍長】:ドミニク・ホルヴィッツ
【“ロロ”・ロールダー軍曹】:ヨヘン・ニッケル
【ギギ・ミューラー兵卒】:セバスティアン・ルドルフ
【イリーナ】:ダーナ・ヴァヴロヴァ

◆独ソ戦の縮図を描く

ドイツ、ソ連あわせて4000万人近い犠牲を出した地獄絵図。

・ドイツの快進撃から始まり、
・戦線の膠着、
・一進一退の戦い、
・ドイツ軍に蔓延した厭戦ムード(士気低下)+ソ連軍による大反撃+冬将軍到来、

そして、ドイツ軍の潰走。。。

『スターリングラード』の名を借りて、
独ソ戦におけるドイツ軍の変遷を、
数名の役者をメインキャストに描いた作品。

覚えきれないほどの登場人物や、
複雑怪奇な編制を気にすることなく、
ミリタリーに興味のない人にも
分かりやすく仕上げている。

本作に賛否あることは承知しているが、
わたしは「是」としたい。

◆主役は戦闘工兵

ドイツ第6軍に属する戦闘工兵の物語。

「工兵」というと、橋をかけたり、破壊したり、地雷を仕掛けたり、除去したり、
そんなイメージだが、
ドイツの戦闘工兵は、それに加え、市街戦では火炎放射器を扱うなど最前線に立つ花形部隊だった。

そんな彼らが、、、
ということで本作は成り立っていて、かつ、
前段の勲章授与シーンあたりは、「前フリ」となっている。

◆戦闘、懲罰、戦闘、脱走

・スターリングラードの壮絶な市街戦
・決死の脱出
・懲罰部隊行き
・ソ連軍機甲部隊との死闘
・脱走

と展開していく。

味方の中に敵がいて、敵の中に味方がいる。

◆極寒の地

凍てつく寒さを描いた作品というと、
『八甲田山』を思い出すが、
本作も負けていない。

観ているだけで凍傷になりそうだ。

◆まとめ

ソ連軍の戦車、おそらく、KVⅠ(カーベー・ワン)やT34が、雪原に展開したドイツ軍を蹂躙するシーンは恐ろしい。

歩兵を踏みつぶすために重戦車が信地旋回したり、
逆にドイツ兵が、地面から吸着地雷をセットしたり、観ていて生きた心地がしない。

もし、自分があの戦場にいたら、と想像するだけで怖いし、生き残る自信はゼロだ。

戦場をリアルに描けば反戦映画になる見本、と言える作品。
☆3.5

Haihai
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