わんわん物語(1955)

劇場公開日:

解説

ウォルト・ディスニー製作によるシネマスコープ長編漫画の第一作。新聞記者上りのユーモア作家で最近物故したウォード・グリーンがこの映画のために書き卸した物語から、犬の世界のさまざまな出来事を笑いとペーソスとロマンティシズムを混えて描くテクニカラー作品。製作補佐アードマン・ペナー、監督はハミルトン・S・ラスク、クライド・ジェロニミ、ウィルフレッド・ジャクソンと三名の共同、主題歌作詞・作曲は歌手のペギー・リーとサニー・バーク、音楽は「不思議の国のアリス(1951)」のオリヴァー・ウォレンス。日本語版製作に当ってはディズニー撮影所技術部長ジョン・A・カッティングが来日、「ダンボ」の経験を活かし、立教大学の女子学生で全く素人の宝田薫、俳優小林桂樹、三津田健、落語家古今亭今輔、声優里見京子など多彩な声のタレントを動員、一年余を要して完成した。

1955年製作/76分/アメリカ
原題または英題:Lady and the Tramp
配給:大映
劇場公開日:1956年8月10日

ストーリー

今から50年前、アメリカ中部のある都会の物語。クリスマスの夜。ジム・ディアは新妻ダーリングにかわいい牡の子犬をプレゼント。ダーリングにレディ(淑女)と名付けられた子犬は家族の一員となり、春には一人前のお嬢さん犬に成長。りこうなレディはよく御主人の言うことをきき、鑑札のついた立派な首輪も貰った。同じ都会の片隅に野良犬ノラ公が住んでいた。元気一杯で頭の良い雑種のノラ公は勝手気ままに暮らしていたが、犬殺しに捕った仲間を逃したとき、追いかけられて住宅街に迷いこみ、レディに対面。レディはダーリングに赤ちゃんが産まれるために急に冷淡な扱いを受けるようになったのを悲観、近所のお爺さん犬ジョックとトラスティに慰められていた。ノラ公はレディに「人間の心に愛情の入る広さは限られているんだよ」と教える。翌年の4月、かわいい男の子が誕生。だが3カ月ほど経ち、ジムとダーリングは旅行することになる。赤ちゃんと留守宅の世話はセイラ叔母さんの役目。彼女が連れてきた二匹の猫は家中を飛び廻り、レディはその責を追わされて叔母さんに口輪をはめられてしまう。レディは遂に家をとび出し下町をさまよう中、不良犬に襲われるが、そこにノラ公が出現。ノラ公はレディを動物園に伴い、歯の強いビーヴァーに口輪をかみ切って貰う。ノラ公のお馴染トニーの食堂では大ごちそう。美しい夏の夜、レディはノラ公を恋するようになる。だがノラ公がさそった鶏殺しのいたずらでレディは野犬に収容所へ。そこで沢山の野良犬に会ったレディは、ノラ公に女友達が大勢いると知り大ふんがい。セイラ叔母さんの迎えで家に戻っても、鎖につながれたレディの不機嫌は直らない。ノラ公の弁解も上の空。ジョックとトラスティの慰めも無駄となる。だが大ネズミが赤ちゃんの部屋に忍びこむのを見たレディはノラ公に急報。ノラ公はネズミをかみ殺すが叔母さんの誤解でレディは幽閉、ノラ公は犬殺しの手に。その直後、ジム夫妻が戻り、ネズミの死体を発見、万事めでたく解決した。それから数か月、クリスマスの夜。ジム家にはダーリングの赤ちゃんの他、レディと、今は立派な鑑札をつけたノラ公の赤ちゃん犬が楽しそうに騒いでいた。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

総監督
監督
ハミルトン・S・ラスケ
クライド・ジェロニミ
ウィルフレッド・ジャクソン
脚本
アードマン・ペナー
ジョー・リナルディ
ラルフ・ライト
ドン・ダグラディ
原作
ウォード・グリーン
企画
ジョー・グラント
製作
ウォルト・ディズニー
ロイ・O・ディズニー
プロデューサー
アードマン・ペナー
レイアウト
トム・コドリック
アル・ジンネン
ケンドール・オコーナー
ヒュー・ヘネシー
Lance Nolley
ジャック・ラップ
McLaren Stewart
Don Griffith
ソー・パットナム
コリン・キャンベル
ビクター・ハボウシュ
William Bosche
作画監督
ミルト・カール
フランク・トーマス
オリー・ジョンストン
ジョン・ラウンズベリー
エリック・ラーソン
ウォルフガング・ライザーマン
レス・クラーク
ハル・キング
撮影
ボブ・ブロートン
美術監督
ケン・アンダーソン
クロード・コーツ
背景
ディック・アンソニー
Ralph Hulett
アル・デンプスター
Thelma Witmer
アイヴァンド・アール
ジミ・トラウト
レイ・ハッフィン
Brice Mack
音楽
オリバー・ウォーレス
音響監督
C・O・スライフィールド
録音
ハロルド・J・ステック
ロバート・O・クック
ミキサー
イブリン・ケネディ
編集
ドナルド・ホーリデイ
作詞・作曲
ペギー・リー
ソニー・バーク
オーケストラ指揮
エドワード・H・プラム
シドニー・ファイン
製作担当者
ビル・アンダーソン
特殊効果
アブ・アイワークス
原画
ジョージ・ニコラス
ハル・アンブロ
ケン・オブライエン
ジェリー・ハッチコック
エリック・クレウォース
マービン・ウッドワード
エドウィン・アーダル
John Sibley
ハーベイ・トゥームズ
クリフ・ノードバーグ
ドン・ラスク
ジョージ・クレイセル
ヒュー・フレイザー
ジョン・フリーマン
ジャック・キャンベル
ボブ・カールソン
エフェクト原画
ジョージ・ロウレイ
Dan MacManus
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フォトギャラリー

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写真提供:アマナイメージズ

映画レビュー

4.0オリジナル

2024年6月10日
PCから投稿

意外にも長編では初オリジナルだそうです。
いかにもディズニーらしいファンタジーです。

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越後屋

3.5ミートボールスパゲティのシーンが好き

2022年11月2日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

2022.73本目
ミートボールスパゲティのシーンが好き。音楽も良い。
レディが、気高くて可愛くて好き!
キャラクターの個性が立ってるのが良い。
ストーリーはあまり印象に残らなかったかな。

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とも

5.0Part2が出たから見た。クラッシック・ディズニーらしいクラシカル...

2021年12月19日
PCから投稿

Part2が出たから見た。クラッシック・ディズニーらしいクラシカルな雰囲気が味わい深い。CGを駆使した最新ディズニー映画は面白いがアナログなクラッシック・ディズニーも味がある。パスタの名シーンは最高に素晴らしい。

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HILO

3.0犬好きになるきっかけ

2021年6月2日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 幼少の頃映画館に連れていかれた。誰が連れてってくれたのかはさっぱり覚えてない。その後何度も何度も見た映画の写真。とにかくスパゲッティをレディとトランプが食べるシーンが印象的なのだ。子供時代になぜ感動できたのかわからない・・・それくらい普通の映画なのに、やはり当時としては素晴らしいアニメだったのだ。

 つっこみを入れようと思えば、テリア系雑種とコッカースパニエルと掛け合わて、あれだけきっちりと子供が2種類生まれるわけがないとか・・・

 自分の犬好きもこの映画から始まったんだという思いでwowow放送を見たけど、秀逸な描写は床を走り回るレディが足を思いっきり滑らせているところかも。やっぱり製作者は犬を飼っているんだろうなぁ~と思わせる。

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kossy

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