ブルドッグ・ドラモンド

解説

「スペインの花」「海のロマンス」のロナルド・コールマン氏主演した映画で原作は英国著名の小説家サッパーの筆になった舞台劇、それをシドニー・ホワード氏が改作し、ウォーレス・スミス氏が脚色し「水盡く大地」「ガウチョウ」のエフ・リチャード・ジョーンズ氏が監督したもの。俳優としては主演者の他に新進のジョウン・ベネット嬢、「マンハッタン・カクテル」のリリアン・タッシュマン嬢、モンタギュー・ラブ氏、ローレンス・グラント氏、駒井哲氏等が助演している。カメラは「これぞ天国」と同じくジョージ・バーンズ氏とグレッグ・トーランド両氏が担任。

1929年製作/アメリカ
原題:Bulldog Drummond

ストーリー

退役陸軍将校ヒュー・ドラモンドは剽悍な気質からブルドッグの異名をもっていたが平凡な生活に倦怠を感じていた。退屈まぎれに友人アルギーの勧めで冒険を求むと新聞広告を出した。集まった手紙のうちフィリスという女性の手紙に好奇心をそそられロンドン郊外のホテルで彼女と会見する。フィリスの話しによれば百万長者の彼女の叔父トラバースがラキントンとピーター・ソンという2人の悪漢に捕われ財産を狙われているとのことである。いささか不審に思った彼女が立ち去ったすぐ後から現れたラキントン一味の怪しき行動を見てから彼らを退治してフィリスを助けようと決心する。すでにフィリスはラキントンの経営する療養所に叔父トラバースもろとも幽閉されたのでドラモンドは奇計を以って彼女と叔父を助け出す。悪漢たちは彼を追ってトラバースの引渡をかけ合いにやって来る。快諾したとみせかけてたドラモンドはトラバースに扮装し、友人アルギーを自分に仕立て悪漢の巣窟たる療養所に乗り込む。すると助けた筈のフィリスが捕らえられている。その上、自分のピストルは奪われ、変装もばれてしまい、トラバースの居所も白状させられる。悪漢ラキントンは尚もフィリスをまで苦しめ始めたので見かねてドラモンドは己が縛めを解きラキントンを組伏せる。折柄友人アルギーは電話でトラバースの無事なることを知らせた。悪漢たちの計画は書餅に帰した。警官隊も来た。やれ嬉しやと思ったのは水の泡その警官たちは変装した彼らの仲間であった。ドラモンドは絶体絶命の最中フィリスは一切を打ち明ける。すべては彼のために仕組まれた狂言と判ったがそれと同時にフィリスが自分に対するする愛も知ることが出来た。

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