秘密指令

劇場公開日:

解説

「愛と血の大地」のウォルター・ウェンジャーが製作したフランス革命劇1949年作品。「犯罪王ディリンジャ」のフィリップ・ヨーダンと「海賊バラクーダ」のアニエス・マッケンジーが共同でストーリーを書き卸し、脚色、「ウィンチェスター銃'73」のアンソニー・マンが監督した。撮影は「夜歩く男」のジョン・アルトン、音楽は「脱獄者の秘密」ののソル・カプランの担当。主演は「キッス・タイム」のロバート・カミングス、「アパッチ族の最後」のアーリン・ダール、「夜歩く男」のリチャード・ベースハートで、他にアーノルド・モス、ジェス・バーカー、リチャード・ハート、ビューラ・ボンディらが助演する。

1949年製作/アメリカ
原題:Reign of Terror
配給:セレクト=松竹
劇場公開日:1953年2月

ストーリー

1794年のフランス。恐怖政治の色彩が次第の濃厚になってきた頃。穏健派の指導者バラスと対立するロベスピエェル(リチャード・ベースハート)は秘密警察の首領フーシェ(アーノルド・モス)やジェストと共同して、バラスをやっつけようと死刑執行人デュバルを送ったが、バラスの援助者シャルル(ロバート・カミングス)の知るところとなり、デュバルは刺された。その時シャルルは昔の恋人マデロン(アーリン・ダール)に巡り合ったが、彼女もバラスの一党であることを知り、2人はバラスに対する協力を誓い会うのだった。その後シャルルはデュバルに扮装して、ロベスピエェルに近付くがフーシェに見破られ、ロベスピエェルの眼を逃れて、マデロンとともに近在に一時身を隠すことにした。そこでも兵隊達に追われたりして2人はパリに戻ったが、ロベスピエェルの一味にみつかり、マデロンは捕まってしまった。もしロベスピエェルが紛失したブラック・リストを渡さないなら、彼女は殺害されるとのことである。シャルルはリストを返却しようとしたが押えられた。だがリストが手に入ったとばかり信じて、バラスに死を要求する為会議所へ現れたロベスピエールは、リストに自分の名前が乗っているのに驚いた人々によって告訴された。かくてロベスピエールとジェストは世論によって捕縛され、ギロチンで首を切られた。シャルルはマデロンを救い、2人は幸福な未来に向かって歩を進めるのだった。

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映画レビュー

4.5ジョゼフ・フーシェ

2022年5月12日
Androidアプリから投稿

アンソニー・マン監督の1949年米映画

1794年7月28日にロベスピエール、他 がギロチンで
処刑される2日前から物語は始まる

オーストリアに亡命したら収監されてしまった
(南北戦争にも参加した)ラファイエット公爵のかわりに
活躍するドービニー(カミングス)が主人公

ロベスピエールに近づくために
ストラスブルグの凶人検事デュバルに成り済ますのだが
元カノに出会ったり、首実検されたり
black bookを置き忘れたり…場面展開も早い

ギロチンは視覚効果抜群で
映画観賞者にも恐怖を呼び起こすが
当時の処刑見物人には呆気なくて不満だったらしい

フランスの〈テルミドール9日のクーデター〉が舞台だが
この暗黒時代がフィルムノワールの味わい
マデロンを演じるアーレン・ダールが
美しく謎めいた大人の女を演じている

ラストでフーシェがナポレオンと挨拶しているが
やはり彼が気になる

世渡り上手というか生き残り巧者として
(悪だろうけど)

彼についてユダヤ人のツヴァイクの
書いたものが有名らしくて
やはり〈生き残ること〉に惹かれたらしい

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jarinkochie
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