劇場公開日 2017年3月25日

エル・スールのレビュー・感想・評価

全48件中、1~20件目を表示

4.5父が不気味な他者と化す経験

2024年4月18日
PCから投稿
鑑賞方法:その他

泣ける

知的

ビクトル・エリセ監督作品。

陰影の画がすごい。

親がふとした瞬間に理解不能な他者として立ち現れる経験は何となく分かる。
子どもの頃は、常にそばにいて親とは一心同体な関係である。
しかし親には当然、子どもの生まれる前の思い出/記憶があり、別個の人間である。それが本作では、少女エストレーリャの初聖体拝受式を契機に象徴的に描かれている。聖体拝受式とは、正式に自分の意志でカトリック教徒になる儀式だという。だからこの儀式を通してエストレーリャは自立した「大人」となるのである。「大人」になった彼女は、父であるアグスティンと対等にパソ・ドブレを踊る。しかし踊りの曲は、父が捨て去った故郷の曲“エン・エル・ムンド”である。それは「大人」になった代償に、自分では分有不可能な父の記憶、父の他者性が到来してしまうことを示している。
この父の他者性は、最後に父娘が会話を交わすホテルでの食事シーンで示唆的である。エストレーリャが授業のために去った後、引いた画でアグスティンを撮るショットは、彼が何を考えているのか分からない禍々しい存在であることを十全に描いている。

本作では、スペイン内戦という〈出来事〉とそれにより引き裂かれる人々の記憶/物語を映画に昇華している。
歴史に根差した作品をもっとみたい。

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まぬままおま

1.0父の謎

2026年1月21日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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odeoonza

4.5エリセ監督の語る光と闇の中に生きる精霊

2026年1月17日
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静かな夜明け
青い光の差し込む窓
昨日までの”いつも”
今日はそこに無い

光の中にいた父との暮らし
闇に映る少女の知らない父

優しく哀しい
スペイン舞曲

陽光輝く南の絵葉書に憧れる少女
そこに流れるピアノ曲にハッとした
精霊は”いつも”光と闇に生きる
少女は父の持つ光と陰を追う

愛情
切望
絶望
成長

家族という別人の存在
愛は光の中に、闇の中に
生きていると感じた作品。

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星組

3.5沈黙のゲーム

2025年8月20日
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確かに途中だ。南に行ってないし。
美しい絵で差し込む光はフェルメールのようである。父を見る中で成長して見方が変わる。父は見られることは意識していない。怖い怖い。娘は見てやがる。父も娘を見ている。娘は父を踏み越えて次へと進む。

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Kj

4.5繊細ムービー

2025年3月22日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

知的

心の機微をなんて繊細に描く監督なのだろう。
映像や演出も繊細で素晴らしい。

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光陽

4.0スペインの内戦の影

2025年2月22日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

淡々と進むストーリーにスペイン内戦が影を落として、日々の生活を無垢な子ども目線で表現するも、やがて子どもも色々見聞き感じるものがあるわけで…
人々の感情表現何繊細で、何度も見返す映画だと思った。

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jiemom

4.0エル・スール監督は子役の使い方がうまい!

2025年2月21日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

単純

難しい

BSで録画視聴。
ビクトル・エリセ監督作品は3作目だが、この作品も子役の使い方が
抜群にうまい。少女の目から観た当時のスペイン軍事独裁史や家族の
回想がメイン。その時代のスペインをうまく描いていた。
色々考えさせられる作品でもある。いい作品。
しかし、ビクトル・エリセ監督作品は三作目だが、瞳を閉じて、ミツバチの
ささやきに比べると地味な印象。悪くはない。

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ナベさん

5.0私の宝物の映画。

2025年2月8日
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鑑賞方法:映画館

知的

難しい

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Tabby

夢の中で繰り返される後悔に寝汗

2024年8月30日
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鑑賞方法:映画館

 ビクトル・エリセ監督が、デビュー作『ミツバチのささやき』から10年を経て発表した第2作。スペインの北方地方で暮らす家の父親が南(EL SUR)の生まれ故郷を捨てて来た道程を娘の眼を通して描く物語です。

 父の過去に何があったのか詳しく語られはしないのですが、過去への悔恨・後悔・哀切が娘の眼を通して描かれ、穏やかな父が過去に縛られている事が明らかになって来ます。

 「あぁ」

と、スクリーンと向き合いながら溜息が漏れてしまいました。この歳になると、父の思いが身に染みるんですよねぇ。消しゴムで最早消す事のできない過去が突如甦り、夢の中で繰り返される後悔に寝汗をかいて目覚めるのです。

 最新作『瞳をとじて』まで、エリセ監督が沈黙を数十年間続けた訳が分かる気がします(恐らくその想像は外れているでしょうが)。

 公開前にカットされた後半90分を是非観たいなぁ。傑作です。

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La Strada

4.5もっと大人になってもう一回見る エルスール ミツバチのささやき 瞳...

2024年6月13日
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鑑賞方法:VOD

もっと大人になってもう一回見る
エルスール
ミツバチのささやき
瞳を閉じて

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kanae

3.0想像力を働かせて観たが、難しい

2024年5月19日
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鑑賞方法:映画館

難しい

1957年のある朝、枕の下に父アグスティンの占い用振り子を見つけた15歳の少女エストレリャは、父は亡くなったのだと察した。それから、エストレリャは、父との日々の事、内戦のスペインの事や、南の街から北の地へと引っ越してきた事などを回想した。そして、エストレリャは南に向かった、という話。

絵画の中の風景、情景のような絵作りでそこは美しかった。
スペインの内戦で疲弊した人たちは多いのだろう、精神を病んでしまった人も多いのだろう。そういう事を十分理解した上で観ると違った気持ちになれるのかも知れない。しかし、自分のようにその辺の背景や庶民の暮らしなどを知らない人が観ると、父の行動は理解できないし、娘は南へ行って大丈夫?なんて思ってしまう。
一見さんお断り作品なのかなぁ?
難しかった。
8歳時のエストレリャ役のソンソーレス・アラングレンは可愛かった。

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りあの

4.5かもめの家 〜 父を見つめていたあの頃

2024年4月7日
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鑑賞方法:映画館

知的

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こころ

5.0「秘密」を描くのにこれ以上のものがあるだろうか。重要なのは、秘密そ...

2024年3月31日
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「秘密」を描くのにこれ以上のものがあるだろうか。重要なのは、秘密そのものの中身やそれらを暴き出していくこと、といったありがちなやり方ではなく、秘密を持ってしまったこと、秘密があることを直観してしまったこと、それによってこれまで明らかだと感じていたことがうまくできなくなってしまったこと、そしてそれが簡単に解消できずに溜まっていってしまうこと、こうした秘密に関わるものたちの描き方にあるのだと感じた。
映画としての基調を成している部分の完成度もまた素晴らしい。独特の暗みがかった映像、抑制された音が作り出す静寂の重厚さそして、こどもが持つ危うげな視線の表現、これらがこの映画の雰囲気と美しさを仕立てあげていて、終始崩れないでいてくれることで、中盤終盤になってもだれることなく、引き込まれ続けることができる。

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kp

2.5女として父を見ていた娘

2024年3月25日
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かばこ

4.0最近の映画も参考にしてる

2024年3月17日
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鑑賞方法:映画館

知的

難しい

とても古い映画と思えないですね。

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こえん

4.0静かな映画でした

Mさん
2024年3月11日
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「エル・スール」とはスペイン語で「南」のことらしいですね。お父さんの出身地を指しているようです。(お父さんの乳母さんが魅力的でした)

主人公の(小さい頃の)女の子が、「大草原の小さな家」のローラに、少しだけ似ていた。

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M

4.0動く絵画

2024年3月10日
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鑑賞方法:映画館

幸せ

まるで、絵画のような構図とコントラストとアクセントカラーを随所に入れる画面はとても美しく、物語の内容そっちのけで見入ってしまいました。この様な体験は初めてで鑑賞して良かったです。

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ダイ

3.5コントラスト

2024年3月6日
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鑑賞方法:映画館

難しい

10年振りに再鑑賞しました。カメラから語りかけられる様な静かな作品で、光と影のコントラストが美しいです。父が秘密にしていた女性のことと自分の思想を隠さざる得なかった内戦の風景が重なりました。

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ミカ

4.0格調高い秀作。でもちょっと眠気が……

2024年3月5日
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鑑賞方法:映画館

「『瞳をとじて』公開記念 ビクトル・エリセ特別上映」で鑑賞。

気品あふれる、素晴らしい作品です。
巧みな光と陰の表現がとても美しい。
ストーリーには、上質な文学作品、たとえばヘミングウェイなど欧米の短編小説のような趣も感じました。

前作『ミツバチのささやき』同様、独特の「間合い」が見るものを魅了する。
そして物語は鑑賞者を知らずしらずのうちに人間存在の深いところへ静かにいざなってゆく。

「何がおもろいねん」というお話を、ここまでじっくりと見せてくれる手腕にあらためて感心。“魔法使いエリセ” と胸のうちでつぶやいちゃいました。

でもさすがに何度かちょっと眠気に襲われたということも、ここに告白しておきましょう。
あんまり疲れているときに見てはいけない映画ですね。

追記
アントニオ・ロペスを撮ったドキュメンタリー『マルメロの陽光』も是非、劇場で見たい!

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peke

3.0少女が成長するにつれ、明かされていく父の秘密!

2024年3月2日
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鑑賞方法:映画館

ビクトル・エリセ監督の最新作『瞳をとじて』の
予習として鑑賞しました。

主人公の少女エストレリャの視点から、
大好きだった父との関係性を軸に、母や祖母といった
家族との関わりや認識なども変わっていく、
せつなく心に沁み入る作品でした。
『ミツバチのささやき』同様、
俳優陣の表情や佇まいが素晴らしいと思いました。

主人公の心の機微を実に丁寧に描いているところが
好きですし、そこが見どころだと思います。

エリセ監督作品を2作立て続けに鑑賞し、
なんとなくではありますが、エリセ監督の特徴が
わかった気がします。
『瞳をとじて』、楽しみです。

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ひでちゃぴん