【鑑賞のきっかけ】
以前にも鑑賞した記憶はあるものの、あまり鮮明な記憶ではなかったです。
しかし、未だに評価の高い作品として、ネット上で紹介されているため、動画配信で再鑑賞してみました。
【率直な感想】
鑑賞し始めてすぐに、何故、以前は感銘を受けなかったのかが、よく分かりました。
若い頃の私は、本作品のようなサスペンス要素を含む作品は、二転三転する先の読めない展開や、意外な真相や犯人などを重視していました。
そうした鑑賞ですと、本作品は、あまりひねった展開はないですし、黒幕が誰かは、大体想像がついてしまうのです。
そこで、当時の私には、あまり魅力のある作品と感じることが出来なかったのでしょう。
しかし、今は、年齢を経るにつれて、「人間ドラマ」の部分に深い関心を持って鑑賞できるようになっており、そうした鑑賞をしていくと、本作品は、極めて優れた作品であると感じることが出来ました。
特に、ラッセル・クロウが演じる、バド・ホワイト刑事、ガイ・ピアースが演じる、エド・エクスリー刑事の二人については、それぞれの個性のぶつかり合いが見事に描写されています。
二人は、正義を重んじるという点では共通しているものの、ホワイト刑事は、どちらかというと、はみ出し者的で、上司の命令にすんなりと従うようなことのないタイプ。
それに対する、エクスリー刑事は、警察学校を首席で卒業し、上司からも好かれるタイプ。
こんな二人ですから、一緒にカフェでの大量殺戮事件を一緒に捜査するようになっても、なかなかウマが合わないのです。
しかし、「正義を重んじる」という共通点が、やがて二人を結びつけていくというその過程が、本作品の見所だと感じています。
ラッセル・クロウも、ガイ・ピアースも本作品が出世作となったことに頷ける作品であったと思います。
【全体評価】
サスペンスよりも、人間ドラマを重点に鑑賞していくと、その素晴らしさが堪能できる作品と感じています。