裏切り鬼軍曹

劇場公開日:

解説

朝鮮の38度線境の凄絶な戦闘の陰で、黒く渦巻く不可解な事件を扱う軍事裁判サスペンス劇。製作はフランク・テルフォード、監督は「戦うパンチョビラ」のバズ・クリーク、シーレッグ・レスターの原作をレスター自身とウィリアム・D・ゴードンが共同脚色、撮影をウォルター・ストレンジ、音楽は「哀愁の花びら」のジョニー・ウィリアムス(2)などがそれぞれ担当。出演は「特攻大作戦」「モンテ・ウォルシュ」のリー・マーヴィン、「レマゲン鉄橋」のブラッドフォード・ディルマン、「ヘルファイター」のヴェラ・マイルズ、TV「スパイ大作戦」のピーター・グレイヴス。その他、ロイド・ノーラン、ウォルター・ブルック、ノーマン・フェルなど。

1968年製作/86分/アメリカ
原題または英題:Sergeant Ryker
配給:CIC
劇場公開日:1971年2月16日

ストーリー

南と北に分かれ、陰惨な戦闘がくりひろげられている戦線を突破して、共産軍側から米軍基地に戻ってきたライカー軍曹(リー・マーヴィン)は、突然反逆者ということで逮捕される。共産軍側に潜行していたのは、軍機密漏洩防止の秘密命令を受けたからだとライカーは抗弁するのだが、命令者チェバース大佐はすでに死亡していて、彼には脱走という罪名が冠せられていたのだ。裁判で、ライカーに絞首刑が宣せられたが、検事をつとめたヤング大尉(ブラッドフォード・ディルマン)は、弁護人の弁護があまりにもお粗末だと非難する。それを知ったライカーの妻アン(ヴェラ・マイルズ)はヤングに会い、夫を救ってくれるよう頼んだ。ライカーと会ったヤングは、チェンバース大佐の行動に疑問を抱き、事件追及を決意する。ヤング大尉は大佐の遺留品を調べたが、ライカーに有利になるようなものはなく、ウィンクラー曹長(ノーマン・フェル)の助けをかりて死体を発掘してみると、棺の中の死体は消えていた。事件の異常さを感じたヤングは、その足でベイリー将軍(ロイド・ノーラン)を訪ね、ライカー処刑の延期と、裁判の再審を依頼する。新しく弁護人になったヤングは、この吉報をもってアンを訪ね、同時にそれとなく自分の彼女への好意を伝える。そこへ突然、メリアム大佐(ウォルター・ブルック)を連れたベイリー将軍がやってきて、ライカーの再審を求めたのは事件への義務ではなく、不倫な恋のためであろう、逮捕すると恫喝した。しかし、裁判が目前に迫っていたので、逮捕は結審後まで延期される。ライカーの独房を訪ね、再審を伝えたヤングは彼に殴られる。裁判が始まり、検事のウィテイカー少佐(ピーター・グレイヴス)は2人の証人を呼び、敵地にいたライカーが共産軍の将校の服を着ていたことや、共産軍の将軍が大学時代にライカーの友人であったことなどをあばく。意外な証拠をつきつけられた弁護人のヤングは、ライカー自身が証人台に立って自身を救う以外に道がないところまで追い込まれてしまう。しかし、証人台に立ったライカーは理性を失い、裁判を罵り、大勢のアメリカ人の生命を助けるために敵地に危険な潜入をしたのに、祖国の彼に対するこの仕打ちを徹底的に責める。このために裁判の状況はますますライカーに不利となり、ヤングは絶望的窮地に立つ。しかし、ウィンクラー曹長が証人になって、事態はまたまた急転する。その証言によるとチェンバース大佐は、記録をとらずに部下に秘密の命令を与える常習者であったのだ。そして、曹長の手帳の僅かな手がかりで、機密が漏れたのは、メリアム大佐の女がスパイだったからだと判明した。女は両大佐、ライカーを利用していたのだった、ライカーは釈放された。

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