「起きてしまえば普通のこと」エドワード・ヤンの恋愛時代 redirさんの映画レビュー(感想・評価)
起きてしまえば普通のこと
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短いエンドロールで、じわりと涙が出た。
浮気も裏切りも小さな行き違いや失敗も、天安門事件も文化大革命も、起こった後では全て、普通のこと、
普通のことがハプニングとなり毎日悲喜交々に生きていく
台北は広い、とモーリーはいい、大きなスポーツカーを乗り回すが、あまりにも人間関係の半径も直径も狭すぎてくすりと笑うのだ。
全ての登場人物に魅力的な、辛くも甘くも普通で普通でもない、人生が詰まっていてエドワードヤンなのだ。
往年のフランス映画のような雰囲気もあり。揶揄するような中国共産党のスローガン風セリフににやっとして、台湾が成長を感じるモメンタムある時代の息吹。
情が司り潤滑と循環の源もなる中国式の人付き合い。
伝統的価値観と新しい行き方。
エンタメと芸術と金儲けと情の狭間を行き交うそれぞれの思惑と人生。
美しく楽しい軽やかでじんわりいつかまたのフライデーズに今から行っちゃう二人に癒された。おしゃれ香港映画とはちがうのだな、エドワードヤンの台湾台北。
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