エド・ウッドのレビュー・感想・評価
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史上最高の映画監督の一人‼️
史上最低の映画監督と言われたエドワード・D・ウッドJrの半生を、史上最高の映画監督の一人ティムバートン監督が映画化してくれているわけですが、これがホントに面白くできています。B級SFを量産したウッド監督の撮影現場の再現やウッド監督の怪しげな仲間たちにバートン監督の持ち味が発揮されてると思うし、ジョニデもこの作品の演技がキャリア最高なんじゃないでしょうか。史上最低とののしられながらも映画製作の情熱を失わなかったウッド監督の映画愛に胸が熱くなりました。天国のウッド監督もこの作品の完成度にさぞかし興奮された事でしょう。
滑稽な哀しさ
シリアスな話かと思ったら、基調はコメディでした。
ずれまくって懲りないエッド君、基本勘違いおじいちゃんなのにカチンコ鳴るとスイッチ入るドラキュラ君、その他登場人物がアダムズファミリーみたように一人一人のキャラクターがはっきりしていて、はっきりするほど冗談ぽいところが秀逸です。
どこまで本気かよくわからない不思議なカンジとやっぱり何か寂しさが後を引くバランスがバートン君のセンスなんでしょうね。
そもそもウッド君贔屓自体が、リンチ君やタラちゃんとか変人村の住人ですね
。マニアックだけど結構普通の人にもオススメできます。
夢追い人
アメリカの映画評論家のメドベド兄弟が著作の批評本の読者投票で最悪の映画監督と称したエド・ウッド、たしかに彼の代表作と言われる「プラン9・フロム・アウタースペース」を観た感想ではなんとも異を唱えにくいのが辛いところです。
予算が無いので何でも一人でこなさざるを得なかったのでしょうが、脚本や監督と言うよりプロレスラーのトー・ジョンソンに目を付けたり、人当たりの良さからはプロデューサー業の方がむいていたかもしれないですね。
「マーズ・アタック」というお馬鹿映画を創ったティム・バートン監督ですからエド・ウッドに好感を持っていたのでしょう、ただお馬鹿映画と茶番は似て非なるもの、本当に面白いお馬鹿映画を創るには並大抵の才能や熱意だけではできません。残念ながら熱意はともかく運と才能では及ばなかったのも事実でしょう。
晩年は低予算映画の脚本やポルノ小説の執筆でなんとか糊口を凌いでいたようです、アルコール依存が祟って54才の若さで逝かれました。最後まで成功の美酒に酔うことはできなかったものの、ハリウッドなど夢のまた夢として諦める人たちも多い中、一時は大好きな映画作りに没頭もでき老優ベラ・ルゴシさんの絶大な信頼や支えてくれる女性にも恵まれていたのですから、あながち不幸な半生ともいえないでしょう。何よりティム・バートン監督がレクイエムのような作品でスポットをあててくれたのですから・・。あちらでも老優や仲間たちと奮闘しているのでしょうか・・、天使たちが映画好きだとよいですね、ご冥福をお祈りいたします。
Z級作品を観て楽しめるほど人間ができていないが
劇場公開時鑑賞。
バートン/デップコンビ作品としては個人的にベスト。もちろん昔は良かった的な思い出補正だし、マイナーなの観てるアタクシカッケーという邪念やら、不器用でうまくできない人というにはあまりにもアレなウッドが、バートン監督の愛情とデップの演技で一周回って好きにさせられてしまったからなど諸々全部乗せだからだ。
ウッド監督作品は今後も観ることはないだろう。そんな時間あるなら本作を観るわ。あーでも『死霊の盆踊り』はどうだろう…。
映画作り愛
アメリカ史上最低の映画監督と言われたエド・ウッドの伝記映画。
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このエド・ウッドさん、B級映画(本人はB級だと思ってないだろうけど)を作り続けて結局芽が出なくて、貧困の中アル中で死んじゃったみたい。
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Netflixオリジナル映画『ルディ・レイ・ムーア』ではB級映画だけどハマって人気が出たパターンだけど、こっちはハマらなかった人。
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それでもルディ・レイ・ムーアとエド・ウッド、やってることは同じなんだよな。強い映画愛と自分が面白いと思うものを周りに左右されずに作り続ける信念。
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ティム・バートンとかタランティーノがこの映画監督のファンだったように、映画がほんとに好きな人が作った映画は絶対誰かには刺さるんだろうな。
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てかジョニデもう今じゃほんとの顔わかんないけど、やっぱ若くて普通の時はかっこいいわ。最近、白塗りか髭もじゃしか見てない気がするもんね。
才能だけでない
映画が好きな人たちだった。映画作りのワクワク感が伝わる。
少ない予算で期限も決まっていて、そういった制約下で最大の成果を求める。スポンサーがあれば方針変更もあり。簡単そうだが、マネジメント能力ないとできない。だから主人公を否定しない。これって、サラリーマンでも同じかも。
ヒロイン二人は、この後、TVシリーズで成功したんだね。
なんでだろう…
まるで自分の人生を思い出しているような、懐古感がありましたな。
あと、白黒なのにさわやか青春映画のような感じもあって、これまた不思議な体験でした。
ティムバートンのエドウッド愛が本当にひしひし伝わってきて、エドウッド作品をまだ観たことないことだけが、悔やまれました。
ぜひ観てからのご鑑賞をお勧めします。できれば、ベラルゴシのドラキュラも。
あとパトリシアアークエットが過去作の中でも、一番かわいかったかもしれん。
白黒であんなにかわいいって素晴らしすぎる。
それと、すんごい生き生きしているジョニーデップ観られるの珍しいから、おすすめ。
ジョニデ演じる映画製作に執念を燃やす男エド・ウッドの話。なんじゃこ...
ジョニデ演じる映画製作に執念を燃やす男エド・ウッドの話。なんじゃこら、つまんなさそうな映画を作ってる、見たくないと思った。しかもなんで白黒?この映画、いまいちな作品だったなと思ったそのラスト、衝撃、これ実話だったんだ。
ネットで確認、史上最低の映画監督と言われていたんだ。彼の作品を調べてみると、本作中で描かれていた作品は知らない、見たことない。
ただ、あったあった、知ってる作品。
「死霊の盆踊り」
確かに最低だ、間違いない。もうこのタイトルだけで想像できますよね(笑)
決して見ないでください、後悔すること必至(笑)
よかった
昔、レンタルビデオで見て2回目。
エド・ウッドの撮影が非常にやっつけで、以前自主映画を撮っていた時のオレのやり方を思い出すようで見ていてつらい。「それじゃダメだぞ」と思いながら鏡を見るような気分になった。
エドは才能には恵まれなかったけど、恋愛には恵まれていた。彼女たちの苦労が偲ばれるのだが、一緒に夢を見て楽しかったのかもしれない。
エドはベラ・ルゴシに夜中呼び出されて駆け付けるなど、非常に面倒見がよく優しい人だった。ベラがトイレに入ったとたん元気になって戻ってくる場面が面白かった。
意外と
この映画自体は意外と面白かった、さすがティムバートン。
成功者の伝記映画は腐る程あるけれど、最後まで失敗し続けた人間の生涯というのは非常に新鮮。結果はどうあれ、自分を信じ続け映画に情熱と信念を注ぎつづけたエド・ウッドの姿はなかなか見ごたえはあり!!
『怪物の花嫁』を見てみたいと思ったけど、かなり評価が低い。こうや...
『怪物の花嫁』を見てみたいと思ったけど、かなり評価が低い。こうやってティム・バートンの手にかかると、いい映画に思えてくるから不思議だ。
ベラ・ルゴシとエドの友情がよかった。映画仲間、ビル・マーレイ演ずるバーニーや、低級映画の男優賞を取ったコンラッドなど、マニアックな映画ファンに受けそうな雰囲気。怪しげなホラー女優ヴァンパイラ(リサ・マリー)はティム・バートン夫人。『アダムス・ファミリー』に登場しそうな雰囲気がある。
映画にかける情熱たっぷりなのに、資金集めの困難さや周りからの注文に応え、どんどん駄作となっていく優柔不断な様子。それに加え、自己満足的な雰囲気と、何でもOKを出してしまう軽さ。人間的には魅力たっぷりだ。
ティム・バートンの最高傑作
J・デップの演技や存在感は素晴らしいしB・マーレイも引けを取らずにナイスキャラ。
映画を一本撮るまでの大変さに撮影中の困難に例え理解されなくても己の信念で突き進む彼の考えや行動は滑稽で笑えてT・バートンの演出もあるがキャラが立っていて愛らしい。
映像のLOOKひとつ取っても素晴らしいしT・バートンの独特な雰囲気も合っている。
他の監督が撮っていたら真面目に重苦しく哀愁漂う真剣な自伝映画になっていたようにも。
史上最低の監督という汚名を与えられているが寧ろプラスに働いて歴史に名を残す人物になってしまったエド・ウッドで本人は喜んでいる?
ファンタジーと奇妙なバートン節は控え目でシンプルに彼の良さを発揮して見事な演出にドラマ性と手腕を発揮したバートン✖️デップのコンビNo. 1。
エド・ウッドを好きになる映画
史上最低の映画監督エド・ウッドの半生を、ティムバートンが映画作品にしたもの。
エドの映画は最低だが、この映画は名作。
急に昼夜が逆転したり、1シーンを1回しか撮らなかったりと、映画を撮るのに向いていないエドウッドが糞みたいな映画を撮り続ける。
しかしその監督エドと、忘れ去られたかつての名俳優ベラ・ルゴシの映画に対する愛情が素晴らしい。
エドの映画が尽く報われなかった事実が残念でならない。
映画好きの人向き
セットの墓石が動いても全然気にしなかったりと、完全主義者とはまったく逆の映画監督の話なんだけど、オーソンウェルズや老俳優を尊敬し、スタッフも大切にしていたりと、映画作りに関する情熱が強く感じられる作品でした。
ひたすら純粋でひたすら真っ直ぐ…こんな素敵なことは他にはない!
後世に「史上最低の映画監督」と評されながらもカルト的なファンが多いといわれるエド•ウッド。
本当に最低も最低の映画監督で、もはや映画を冒涜しているとしか思えない一面も。でも、そんな彼がファンが多くて、後世に評価されることがとてもよくわかるし、何よりも、才能やお金、名声よりも情熱がいろんなことを動かすということが、ハリウッドという大きな世界でおこっていたことを思い知るにつけ、自分の背筋がのびる…そんな映画でした。
幼い頃に、女の子が欲しかった母親に女装を強いられ、そのころから女装壁になり、兵役にいくにもパンティーとブラジャーをつけて行ったという変態のエド。
ある時に、性転換の話が映画化されると聞くや否や「これを映画化できるのは自分しかいない」と嘯くエド。往年のドラキュラ俳優のベラ•ルゴシと出会い、彼の出演を餌にスポンサーを得て、自身の監督処女作を完成。
評価は当然散々だし、配給会社もおかんむり。でもエドはこんないい映画が何故に理解されないのか?ばりに、意気揚揚と次回作を練り始める。プロレスラーやらインチキ預言者やらおかしなメンバーをくわえて作り上げた「原子の花嫁」はもう最低の評価で、プレミアムではポップコーンの嵐を浴びるほど。
いや、だって、もう最低ですよね。昼夜•室内外が大胆に入れ替わるシーン構成、ハリボテがハリボテとわかる舞台装置、アザーを取らない早撮りもう全てが学芸会レベルか?と思わざるをえないくらいのひどい映画でした笑
彼女のドロレスは自分がモヘアのニットを着てメガホンを握る姿に愛想を尽かして去り、最愛の友人ベラは麻薬中毒を悪化させながらもお金が尽き、一緒に自殺を迫る始末。
そんな中でもめげずに次回作のためのスポンサー集めにはしる…
そして、友人のベラの死…本当に泣きました。彼の遺作になったショートムービーを繰り返しみるエド…。唯一と言っていいほどの理解者を失い悲しみに暮れる…間も無く、映画を撮る!!
スポンサーを言葉巧みに手に入れて、いよいよかの「プラン9」の登場です。ここでは、スポンサーのわがまま娘やよくわからない宗教の人たちのわがままがひどいひどい。口を出しまくるスポンサーにさすがのエドも辟易…。そこで出会うのがあのオーソンウェルズ。
彼の「夢の為なら戦え、他人の夢をとってどうする」という言葉に触発され、意気揚揚と撮影現場に戻ってくるエドの勇ましさたるや!
スポンサーを無視し、自分の納得の行く映画を撮り切りましたとさ。
でも、この話でやはり好きなのはエドというその人。才能がなくても、お金がなくても、コネがなくても情熱だけで人を事を動かして行くその姿勢って本当に感動するし、天才ではないかもしれないけど、天才以上の才能だと思います。いろいろな困難を乗り越え、明るく常に前向きに映画を作り続け、自分がオーソンウェルズのようになると疑わなかったエドだからこそ、後世の評価を受けたのがとてもよくわかります。
本当によい映画と出会えたな…と10数年前から好きな映画の一つです。
スペースフロム9が見てみたい
エド・ウッド(ティム・バートン)の目を通したベラ・ルゴシの物語。マーティン・ランドーのルゴシだけでも見る価値あり。こういう地味なドラマが好きな人におすすめ。監督の敬愛する作品群に対する愛にあふれた逸品。
愛すべきダメ人間ということなのだろうが
総合65点 ( ストーリー:65点|キャスト:70点|演出:70点|ビジュアル:60点|音楽:70点 )
駄目監督の奮闘ぶりを滑稽に描く。
エド・ウッドなんて聞いたこともないし彼の作品を観たいとも思わないが、ティム・バートン監督にとっては愛着のある人なのだろうということが観ていて伝わってきた。売り込みや資金集めに四苦八苦し、予算を節約するために適当に撮影を済ませる。そんな彼の駄目っぷりと映画産業の裏側が覗けるのは面白いし、いつものようなジョニー・デップの軽快な演技とドラキュラ役の落ちぶれた元役者のマーティン・ランドーの演技は良かった。
バートンの醸し出す緩さはここから来ているのかもと思ったが、でも別に自分はバートンとちがってやはり彼には愛着がわかなかったな。天然色の映画がいくつも撮影されていた時代を表現するために、わざわざ白黒映像で撮影するのもいただけない。
反天才への賛美
言ってしまえば「Z級の映画監督」であるエド・ウッドへ捧げられた作品
生涯、賞賛されることのない映画を作り続けた彼の人生をバートンがどの様に起承転結をつけるのかと思ったが、ベラや彼に関わった人々との関係に焦点を当てることでヒューマンドラマとして上手く書き出している。
ウッドの人柄と折れない心、そして映画への愛情、これらが全体を通して強く伝わってきた。
彼の様な人柄の演技が得意なデップ、等身大のランドーの演技、そして白黒作品にしたことが良かった。(「シンドラー」より当時の雰囲気を感じた。)
映画化するにあたって彼のデビューから最盛期のことを切り取って正解だった。あそこまで失敗続きをリアルに描くと失笑どころか引いてしまう。アルコール依存症で世を去るところまで描いてしまうと見ていられなかったと思う……。
全22件中、1~20件目を表示