WIN WIN ダメ男とダメ少年の最高の日々のレビュー・感想・評価
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こんなコーチの元で試合に勝てというのが無理ちゃうん?
「最高の日々」という邦題の割に盛り上がりは最高ではない。かといって面白くないことはない。 出だしから長女が良い味を出しているし、主人公と親友との会話もボケ、ツッコミ感がありナイスも関西人としてはもう一押し欲しい感じ。 レスリングの試合では弱小チームが初勝利を挙げて感動のはずが フォール負けさえしなければ負けても勝ちで、最後は逃げ回ってフォールされず負けたけれど試合は勝つという中途半端な喜び。 カイルは陰があり物語にドキドキ感をプラスしているがどうしようもない荒くれ者ではなく根はやさしく穏やかなのでドキドキ感も丁度良い程度。つまり安心して見れる起伏の少ない腹八分目のような映画。 悪事がばれて弁護士の資格はなくなった主人公だけれど転職は成功したので結果、めでたし、めでたし!? 何がWINWINかようわからんけれど、みんな良かったと言うことやね。 後味は悪くなかったですよ。
邦題以外は素晴らしかった。
ほんと邦題を決める人って絶対映画観てないと思う。観てると主人公と少年全くダメ男ではないし。家庭の生活を守るための行動だし少年もむしろ自己管理が出来てるし。そもそも本当のタイトルWINWINだし。まっ某映画のタイトルも千原兄弟の弟がつけてるしね。どんな利権か知らないけどもうタイトルは邦題要らないと思う。
素晴らしかった
気軽なコメディかと思ったら、さりげなくとても深い人間ドラマだった。人と人が許しあう感じが素晴らしく感動した。
男の子の佇まいが、クールでかっこよかった。お母さんのくそっぷりにブレがなく、リアルだった。
他人の幸福や成功をまっすぐ応援する人たちで、なんて優しい人たちだ、と思った。
駄目な奴ほど憎めない! この邦題では、ヒットなしか?
主人公ポール・ジオマッティ演じるマイクは優しく気は良い奴だが、商売ッ気が無い、貧乏弁護士だ。
商売上手の人が、悪いガメツイ奴とは思わないが、何故かマイクの様な良い奴は、職種に関係無く、金儲けが巧く無い。
しかし、マイクは、或る日弁護士の社会的信用を利用して、独居の老人の後見人に志願して、その老人から、後見人としての管理手数料を頂く事を計画する。
こんな事が出来るものか?と少し驚いたのだが、こんな立場を巧く利用して、ウソをでっちあげて無理矢理、施設に年寄りを入居させ、自分では世話をしないのに、手数料だけを巻き上げる事を思いつく。
人間とは、何と弱い生き者なのか?気は優しくても、結局は弱肉強食の世にあっては、お金に窮すると、軽犯罪を犯してしまうらしい。
貧すれば鈍すとは、昔から言われている事で、こんなちっぽけなセコイ事だって、バレたら、詐欺行為なのだから、直ぐにでも弁護士生命が取り消しに成る。そんな事すら考えられない程、マイクは切羽詰まっていたのだろうか?
まぁ、そんな事を言っては、この物語は成立しなくなる。
こうして、マイクは労無くして、レオの後見人手数料だけをせしめる。だが世の中そんなに甘く無い。
このレオ爺さんの孫息子を、或る日、経緯上引き取る事になる。
しかし、この孫の青年カイルが実は、レスリングの名選手だと言う事を知る。
マイクはバイトで、レスリング部のコーチをしていた事から、このカイルを立派な選手として育て上げていく事になる。
このカイルとマイク一家との友情が日一日と強い絆で結ばれて行くようになる。
人間は、血縁関係を大切にし、深い絆で結ばれるのは、血縁者である事が第一と考える。
しかし、この作品を観ていると、血縁関係だけが総てでは無い事が解る。
そして、人間の価値とは、一体何で判断すべきものなのか?
色々と笑いの中で、考えさせられる作品だ。
「クッソ~!」と言うシッツと言うセリフが度々発言されるのが、とても気になる映画だった。
この作品のオープニングで、娘がジュースの入ったグラスを、自分が書いた絵の上にこぼしてしまう。
この時マイクと妻のジャッキーが娘に言葉を正す様に教える。しかし、その後、大人は何の抵抗も無く日常的に何度もこの「シッツ!」を連発する。ここにこの映画の言わんとする事が集約されているわけだ。
そして、人間は誰でも、過ちを犯す。しかし、出直す事は何時でも出来るのだ。
そして、そのチャンスを活かすのも、また人間なのだ!人って愚かでも素晴らしいね!
「最高」ではないけれど良い映画
私はこの映画全体が醸し出す雰囲気はとても好きだ。少しオーバーな演技をする者(主にマイクの友達テリー)もいるが、ほとんどはとても自然な演技だ。街の様子、会話、家の中まで。すべてが見事に調和して、何とも言えず素晴らしい。 俳優陣も最高だ。ポール・ジアマッティはいつもよりもリアルな”情けない男”を演じている。基本的に根は良い奴なのだが、家計のために余計なこと(これが後々いざこざを呼ぶ)もする。それでも絶対に嫌いになれないところが、彼の最大の魅力だろう。 マイクの家に居候するカイルも、素人とは思えないほどの演技力を見せつける。無口で誰に対しても心を開かない少年が、少しずつ元気を取り戻していく。こういったキャラクターはありがちだが、彼が演じるとまったく新しいキャラクターになる。一人の少年の成長をここまで丁寧に演じられる人はいただろうか?怒りを表すときも、抑えた演技が逆に、全身にみなぎらせた憎しみを強調している。だからこそ彼の幸せを願わずにはいられない。 他の出演者もいい。先ほど、マイクの友達テリーの演技がオーバーだと言ったが、それが悪いわけではない。むしろ映画の中のコメディ要素は彼が全てになっているようなものだから、ある意味安心できる存在だ。マイクの家族は文句なしに良い。娘役の女の子も愛らしくて、時折笑いを誘うが、何よりも母親役のライアンが良い。彼女も初めはカイルを嫌がるが少しずつ心を開いていく。彼女とカイルがスーパーで買い物をするシーンは私のお気に入りだ。 しかしこの手”感動もの”にしてはクライマックスシーンがいまいちだ。最後まで感情がピークに達することはないし、幕切れもかなりあっさりとしている。それまでのプロセスが最高だったから余計に不満が残る。 とはいえ、この映画のために2時間を費やすことはまったく損にならない。むしろ2時間別のことをするなら、いますぐこの映画を見に行って欲しい。これほど良質で心温まるコメディはなかなか見当たらない。 (2012年10月8日鑑賞)
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