42 世界を変えた男のレビュー・感想・評価
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野球版アメリカ史
中盤で監督が相手チームの軽率な監督に対して言った
「文句があるなら立場の弱い人間ではなく、言い合える者に言え」という言葉が、身に染みた。
立場の弱い者になら何とでも言えるのは、野球でも人種でも会社でも何に対しても当てはまる事だし、
心理だと思う。
主演のチャドウィックボーズマンのファンから入った本作だが、野球を少しかじった自分でも黒人初の大リーガーは知らなかった。
恐らく戦後、ナチス問題から人種問題へとシフトしている最中で、ジャッキーロビンソンの苦悩及び、オーナーのリッキーの本当の選球眼が垣間見れる本作だった。
観ていて心苦しい部分はたくさんあったが、これが史実でもあるしとても考えさせられる作品だった。
内角攻め
黒人初のメジャー選手。デビューした1947年にはその年に初めて制定された新人賞を受賞、盗塁王も取っている。リーグ優勝への大きな原動力となるほどだった。その後には1949年に首位打者をとり、引退後には野球殿堂入り、死後にはジャッキー・ロビンソン・デーが設けられるなど、メジャーでは忘れてはならない人物のようだ(知らなかった・・・)。
リッキーが契約時に、喧嘩をしないようにとか約束させるが、その意味がわかるのは3Aのオリオールズに参加したときから・・・とにかく人種差別主義者たちのブーイングが飛び、その怒号に打ち勝たねばならなかったのだ。彼の反撃する気持ちを抑えつけるのが最初の試練だった。悔しくてもやじに勝たねばならないこと。それが彼の精神をますます強くしてゆく。
リッキー(フォード)の言葉に、「同情(sympathy)はギリシア語では苦しみを表す言葉だった」というのがなぜか印象に残る。苦しみを分かち合うことで同情が生まれるのだと・・・いいとこどりのリッキー(笑)。
映像ではビーンボールを受けるとき、内角攻めをされるときの球筋!これがまた3Dでもないのに恐ろしかった。
めっちゃ泣きました
「世界を変えた男たち」だな
カラーラインを破った男の物語
予告編の映像が素晴らしすぎて、本編が少し残念であった。
何が残念かというと、黒人選手の苦労や苦難が予告編のほうが伝わったという点だ。
キング牧師の登場や、公民権運動のさらに20年近く前の話である事実を踏まえれば、もっと過酷で罵倒されたことは容易に想像できる。
とは、言いつつも、ジャッキーロビンソンにだけ焦点を当てるのではなく、その家族や、実際にメジャー契約をしたブランチリッキーにライトを当て、よりリアルに描いていたことは素晴らしい。
カラーラインを破った男ではあるが、ここからが始まりなのだということも伝わった。
ベーブ ルースはベースボールを変えた。
ジャッキー ロビンソンはアメリカを変えた。
この男がいなければ、オバマ大統領は誕生していなかったかもしれない。
邦題に加えられた「世界を変えた男」には、創作物以上のリアルがあることを感じさせてくれた。
アメリカの黒人差別がいかにひどいものだったのかがよくわかる。それが...
価値観の共有
ハリソンフォードに泣かされるとは…
"右頬を打たれたら、左頬を出す勇気を"
スポーツ映画が好きなので鑑賞したが、黒人差別をテーマにした映画の中で一番好きな映画かもしれないと思った。実在した背番号42のジャッキー・ロビンソンの生き様を丁寧にかつ感動的に描いている。ガンジーの非暴力非服従の精神を持ち、自分を抑えても差別撤廃を訴える姿に感動した。本当に世界を変えた男だった。
自信を持ってお薦めしたい!!
差別が父から子へ移る"継承"描写をさらっと映して、差別が広がるその一瞬がこの映画の価値を上げてた。差別意識が根強い時代で黒人選手を抜擢したその理由でまた上がった。だけどその前チームメイトが、ジャッキー・ロビンソンを助けたシーンでもう涙腺5回以上緩んで思わずガッツポーズ!書けば書くほど思い出すほど、一つ一つが輝いてた。ハリソン・フォードの優しい眼差し、ロビンソンの耐える姿に頬が緩むパフォーマンス、差別主義者の相手監督に怒りを込めて立ち向かったり、ロビンソンへの野次の中で肩を組んだチームメイト達、それが全然偽善じゃなくて前に進んだ"証明"だから、余計に目を潤ませて心の底から喜んでしまった。だってあんなシーン見ればそうなってしまうから(笑)
今も差別は消えてないし最近改めて浮き彫りになったけどそんな時にいるからこそこの実話は輝いてる。こんなに眩しい野球映画はほとんど初めての体験だった!自信を持ってお薦めします!
お涙頂戴映画になりかねないところを抑えた演出でしっかり魅せる
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