「原作を読もうと思いました。」永遠の0 DoSさんの映画レビュー(感想・評価)
原作を読もうと思いました。
原作を読んでからと思ってましたが、周りに薦められ先に映画を見ました。
感想は、なぜ皆、ここまで高評価なんだろう。
その理由がさっぱり分からない。
自分がひねくれているのかと考えてしまいました。
原作を読んで、結論を出したいと思います。
宮部が、家族を愛するがために生きて帰りたい。という気持ちがあるのは分かります。
でも、空中戦で戦闘を離脱していいのでしょうか?
逃げまわっていいのでしょうか。
自分の仲間や教え子を見殺しにしているのです。
逃げている自分は、その誰よりも操縦が上手いのに・・・
ヘタれ以外の何者でもない。
散っていた教え子や仲間にも家族がいるのです。
自分と自分の家族以外の命はどうでもいいのか。
あんた、教える立場の人間でしょ。
まずそこはきちんと仕事しようぜ!
生きて帰るのは、その後だよ。
と序盤でそう思ってしまった。
臆病者であり、卑怯者。
それなのに、そこは上手くごまかされて宮部が美化されている。
そういうことが分かった上での皆さんの評価なのでしょうか。
そういう、卑怯者を生み出す戦争は怖いね。いけないよね。
そんなノリなのでしょうか。
部下を見殺しにして、仮に特攻を選ばずに終戦を迎えたときに、
宮部は彼の教え子の親たちに会うことになるでしょう。
そのときに、宮部はなんと言うんでしょうか。
「あなたのご子息は立派な人でした。(僕は逃げ回って見殺しにしたけどね)」
自分の妻や子に「約束どおり生きて帰ってきました。(逃げ回って部下を見殺しにしてきたけどね)」
とでも言うのでしょうか。
臆病者で卑怯者でしかない。
仮に自分がこの人の孫だったら、ヘコむわー。
戦争は、こんな卑怯者を生む怖いものなんだぞ。
そういう意味でならこの映画はアリ。
でも、そういう方向では明らかにない。
宮部が特攻するときに、俺が命懸けで守る!と言ったヤクザの親分は素敵ですな。
そういう純粋な強い強い気持ちを裏切っている宮部にがっかり。
そして、なんとなくというか強引に宮部を美化しているストーリーにがっかり。
そして、それを分かってるのか分かってないのか、評判が異様に高いことにがっかり。
というのが、素直な感想です。
で、ここで冷静に客観的に考えて、少数派の私がどこかひねくれているのか?ネジがズレているのか?とも思う。
なのでここで終わらせずに原作を読んで、そして、もう一度、映画館で見てみようと思う。
それから自分なりに結論を出してみます。
これをご覧になった方でコメントなどあればください。
ちなみに、はじめて映画のレビューを書いてみました。
あまりにも評判が良くて見たのですが、自分が思ったこととあまりにも差がありすぎて、確かめずにはおられなくなってしまいました。
ちなみに、特別な主義や思想はなんにもない、普通の二児のパパでありサラリーマンです。
とにかく原作を読みなさい。
逃げ回っているのではなく、無駄死にをしない為に乱戦を避けているだけ。
貴重な貴重な戦力である、パイロット1人(自分)・戦闘機1機を失わない為に。
後半に関しては、教え子たちが戦闘中に逃げないように上空から見張る教官の立場なわけ(あのヤクザも同様に)
はじめまして
原作は半分ほど読んで止まってるのですが、純粋に映画を楽しむことができました。
がしかし、言葉にできないぐらいの小さな疑問がありました。「う~ん、面白かったかな?」
そこで映画のレビューをいくつか見ていると肯定派が圧倒的、否定派はちびちびとある。その中で見つけたDoSさんのレビューは、物語に乗れない理由をくわしく書かれている。
たくさんの肯定派を読んだ後で、自分の評価が心配だったのですが、「世間の評判と自分の評価に大きな差がある」という意見には安心させられました。私も同じ気持ちです。
そこでこの映画は何が言いたいのかと考えました。強く印象に残ったのは宮部さんの「生きる」ことへの執着心。それは戦時中には口にしてはいけない事だった。人間の命よりゼロ戦の数が減ったことを心配する長官を、現代人の私は共感できない。
映画のテーマは「生きる」ことだとすると、作品の欠点が見えてくる。原作の百田さんは外国の戦闘機の仕組みを説明することで日本の価値観との比較をしっかり表現している。当時、日本の価値観は異常だったと。
そんな異常な時代に生きた宮部さんの「生への執着心」は現代の私たち以上に強かった。
そういった意味で私は戦闘機のシーンで死への緊張感が欲しかった。ただ平坦に死んでいく特攻隊、彼らや宮部さんの恐怖が感じられない戦闘に何の意味があるのか?
長文失礼します。つい色々なエゴイスティックな意見がでてしまいました。
コメントを書き始める前は宮部さんを美しく語る話に違和感があったのですが、
書いているうちに私の解釈はこうなりました。