劇場公開日 2013年12月21日

「不覚にも涙腺崩壊」永遠の0 天コロさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0不覚にも涙腺崩壊

2014年1月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

怖い

本屋さんで映画の予告動画を見た時から「うっ!」っときました。
これはやばい。
今まで映画で泣いたことなかった私がまさか恥ずかしい姿を映画館でさらしてしまう。
もしあふれ出た心の汗をどうするか。
そうだ万が一の時のためにハンカチを持って行こう。
でも絶対に泣かない。泣きたくない。醜態を晒したくない。
そう決めて映画に臨みました。

そもそも邦画は面白く無いはず。
『はやぶさ 遥かなる帰還』の時だって最後に興冷めしたし...
今回も製作者側の自己満足だけで終わるんでしょう。
これで皆さん泣いてくださいよ。ってな感じの押し付けがましいお涙頂戴ではないかと。
それに予算もあまり無いんじゃないの?。
だからゼロ戦の戦闘シーンもわざとらしくって少ししか無いんでしょう。
そう思っていたんです。

しかし始まってみると...
全編を通して素晴らしいゼロ戦の戦闘シーンがありました。
最近の映像技術の進歩はめざましい。
まさに見ている自分もゼロ戦に乗っているかのような気分にさせられました。
操縦席の上から敵機が飛んでいるシーン。
操縦かんを辛く握るしか無い状況。
もう体が固まって呼吸するのも忘れていました。

今まで戦闘機が出てくる映画はいくつもあったのに
どうして『永遠の0』はこんなに引きつけられたのか?
考えてみました。
たぶんそれは実際にゼロ戦は実在して自分のすぐ近くのご先祖様が乗っていたからだと思います。
しかも「十死零生」。特攻は最初からまず助かりません。
さらに敵にダメージを与えることさえできない場合がほとんど。
こんな悲惨な現実が『永遠の0』を他のそのような戦闘機映画とはまったく違って
ものすごいリアリティを見ている日本人に感じることができたんだと思います。

これはぜひ映画館で見てください。
「今忙しいから後でレンタル開始した時に借りるよ。
 自分の自由な時に見れるし、安いし、家でカールでも食べながら横になって見たいし。」
なんて考えている方もいるかもしれません。
そんな映画ではありません。
『永遠の0』は映画館で見ないと本当にもったいない映画です。

主人公の宮部久蔵を演じた岡田准一さんもすばらしかった。
話の展開が変わるごとに現れたその表情に主人公の心の中を鑑みることができました。
他の役者さんだったらこんなに素晴らしい作品にはならなかったでしょう。

でも最後のシーンでもうだめでした。恥ずかしいけど、涙がポロポロ出てきちゃった。
喋れない。喋ると泣き声になってしまう。

なので映画館に行くときはハンカチを忘れずにお持ちくださいませ。

天コロ