「亡国の新聞社」永遠の0 asahiの罪と罰さんの映画レビュー(感想・評価)
亡国の新聞社
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原作で描かれていた新聞社の戦争責任が全て削除されていた。協賛は朝日新聞社である。
日露戦争が終わりポーツマス講和会議が開かれたが講和条件を巡って多くの新聞社が怒りを表明した。国民は新聞社に煽られ反政府暴動を起こした。日比谷公会堂が焼き討ちされ小村寿太郎は強い非難を浴びた。以後国民は戦争賛美へと誘導された。
新聞社は5.15事件の首謀者を英雄と称え減刑嘆願運動を主導し結果2.26事件へと繋がった。暴走する軍部主導国家を止める事は誰にもできなくなった。軍部をこのような化け物にしたのは新聞社であり、それに煽られた国民であった。
戦後、新聞社は国民に愛国心を捨てさせる論陣を張った。国を愛する事は罪であるかのように自らを正義と信じ愚かな国民に教えてやろうという姿勢は戦前も戦後も変わらない。その結果、自らの国を軽蔑し近隣諸国におもねる売国奴的な政治家や文化人を多数生み出す事となった。
原作では特攻隊員をテロリストと断じその精神構造を洗脳された愛国心と捉える新聞記者を登場させている。死に臨み両親には澄み切った心で死んでいった姿を見せたい。死を決意し我が身亡き後の家族と国を想い、残る者の心を思いやって書いた特攻隊員達の遺書の行間の思いを教え諭している。
残念な事に本編映画では全く語られる事はなかった。
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