旅立ちの島唄 十五の春のレビュー・感想・評価
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孤島暮らしの悲喜こもごも
沖縄から東へ340km、人口1200人余りの南大東島に暮らす中学生、仲里優奈(三吉彩花)が本島の高校に旅立つまでの家族の物語。
旅立ちの島唄とは実在する大東島の少女民謡グループ“ボロジノ娘”が歌う「アバヨーイ」、映画の終わりでは優奈が涙をこらえて歌います。
ボロジノって変な名前、調べたら、大東諸島は1820年にロシアの帆船「ボロジノ」号が付近を通過して、諸島を「ボロジノ諸島」と名付けたことに由来するらしい。元は無人島、琉球王国にも属さず八丈島からの開拓移民が島民のルーツらしい。
物語はタイトルどおり旅立ちの唄、沖縄本島と大東島に離れ離れになった家族の悲喜こもごもを綴るのだが、自己中の妻子の全てを理解して温かく見守る父親、仲里利治(小林薫)の人柄に魅了されました、名演でしたね。
週一で沖縄から大東海運の貨客船「だいとう」が島に貨客を運んでいるらしいが、なんと島には桟橋が無くクレーンで吊り下げ荷役乗下船や 艀渡しを行っているのには驚きました。
悪い噂が立つと閉鎖社会は地獄 郷に入っては郷に従えだけどね。
子供の気持ちを全然分かっていない。こういった話は絶対にない。役者のそもそも持っているイメージで作ったあり得ない予定調和。
あと、1時間11分の道程だが、終わりは見えて来た。
そもそも、この映画は誰の視点で語られていて、誰が主人公なのだろうか?
南北大東島の方には申し訳ないが、僻地を描いた映画にはありがちな表現だが『島の人は良い人ばかり』『村の文化は誇れる』『自然は美しい』この三つを表現している。それならそれで、良いのだが、それならば『家族の為に島に残って漁師になる』って結論は無いと思うが。稚拙だ。
十五で嫁に行かねばならない野蛮な文化を揶揄してもらいたい。そんなものに良い文化は無い。
皆で力を合わせて、この祭を成功させて、実りある復興にしましょう。
って理由だな。
家族なんていない方が気が楽だと思うが。なまじっかいると面倒くさい。
で、この結論。まさに演者のプライベート生活を利用したあり得ない出鱈目なお話。役者も地産地消でやってもらいたい。
オカンは僕と同郷だからね。南大東島の事なんかわかるわけない。その他の役者も同様。
最後で口パクは無かろう。
スカスカの映画にしてしまっている。もし、歌っていたとしたら、演出が口パクの様で。どちらにしても画竜点睛を欠くどころでない。
大学の教育学部でも、新設したら。
三吉彩花さん最高!
旅立ちの島唄 ~十五の春~
今日、観た映画は、なんと、800円で観れました。
少し前に公開された映画で地方巡りをしているようです。
最初に上映された映画館が少なくて、隣の大分県まで行こうかと思ったのですが、諦めていたら、
今回、映画がやって来ました。
南大東島の中学生が、島に高校が無いため、那覇市の高校に進学するまでの話です。
五人家族だったんですが、子供達が進学する度、那覇市に行ったっきり、那覇市に住みついて戻って来ません。
お母さんまで、お姉ちゃんと一緒に那覇市に住みついて、お父さんの元へは戻って来ません。
高校の面接の時に、お父さん役の小林薫さんと、主人公の三吉彩花さんが高校を眺めます。
この高校のOBでもある、お父さんが言う、
「お父さんも、この高校に通っている時、南大東島出身は、一人だけだったから、みんなから、南大東くんと呼ばれていた」という話には、主人公である娘も大ウケしていると同時に、凄く動揺していました。
自分には、そんな家族と離れ離れになる悲しみは、ちょっと難しかったんですが、
主人公と普段、手紙で付き合っている隣島に住むボーイフレンドは可愛いそうでした。
彼には、体の具合の悪いお父さんと沢山の弟や妹がいました。
最初は、彼女と同じ高校に進学すると言っていたんですが、お父さんの具合がさらに悪くなり、中学を卒業したら漁師になると言い出しました。
そして、驚いてやって来た彼女に、
「もう会えなくなると思う」と言います。
すると、彼女は、
「なんで、そんな事言うの?」と言います。
それならとばかりに、彼は、彼女を抱きしめようとします。
すると、彼女は、
「今は、まだ嫌!」と拒否します。
次に、彼は彼女を押し倒します。
だけど、彼は泣いて、何もしません。
彼に感動しました。
たぶん、彼の、これからの将来は暗いけど、自分の運命を受け入れようとしています。
この映画では、彼は、彼女の単なる踏台のように感じました。
彼女は、那覇市の高校に行って、立派に成長する事を願います。
最後に、三吉彩花さんの可愛さに、5☆です。
静かに、穏やかに。本当にいい映画です
見終わったあと、しばらく、涙が止まりません。
南大東島で暮らす少女の1年を丁寧に丁寧に綴った映画です。
大きな事件や、事柄があるわけではないですが
15歳で、島を離れる少女の気持ち。
それを、送り出す両親の心の中。
子供は親を選べない。。。だから親が見守ってやらなければ。。。
と話す、小林薫さんの温かいまなざしに、涙がとまりませんでした。。。
決して、長い台詞がある訳でもなく
あの目だけで、旅立つ娘を見守り、見送り
島を離れていった家族を、見つめ続ける小林薫さんの演技にただただ脱帽です。
久しぶりに、本当にいい映画を観ました。
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