そして友よ、静かに死ねのレビュー・感想・評価
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よくもわるくもノワールもの
タイトル通りというか何というか、全体的に静かなバイオレンスもの。
フレンチ・フィルム・ノワールの全盛も
モモンの生きた時代も’70年代ってことでザ・ノワールものって感じ。
もうちょいセルジュの心情みたいなのを描いてくれると良かったかな、とは思う。
諸行無常。人の心は移ろい易い。
友情だって移ろうのだろう。時がたてば裏切りもする。それは、人と人の関係も同じだ。妬み嫉みどちらが上なのか下なのかを比べたくて仕方ないのだろう。
そして決まって裏切者より裏切られた人間が上に立っている・・・そんなことなのだろう。
ちょうどいい
話が膨らみすぎ事もなく、薄すぎる事もなく、バランスよくわかりやすい映画でした。
ギャングアクションやバイオレンスというよりは裏切りと家族や友情というところが主題です。
テンポも良くてラストもスッキリと終わって納得でした。
ただ、正直演技は平凡だと感じました。特に主演の方は二枚目なのは確かですが、没個性的だと思います。
一握りのさくらんぼ
老いたフランスギャングの話。
ただただ渋くてカッコ良い。登場人物たちのこれまでの人生を思うとより深みが増す。最後の最期迄友への深情をみせるモモンの背中男としての生き様を感じた。血の繋がりより深い絆…友たちへ
静謐 且つ 屈強
狙いを定めた喉仏は確実に喰い千切る。信じる者を ひたすら信じる。無駄な言葉は聞かない。仲間は必ず守る。裏切る相手を決して間違えない。必要以上な言葉を排した単純明快な社会。生きるか死ぬかの境界線が、泣きたい位に薄っぺらい。生き残るか死ぬかは自分次第でもあり 運次第でもある。
所謂チンピラは出て来ない。百戦錬磨の猛者共が、決して老成する事なく瞬発力の高い暴力を引き摺り続ける。若い頃からの“日常”を捨てる事なく。
この人間味の無い世界で、確実に生存している人達――。
一つの究極なのかも知れないし、一つの平穏なのかも知れない。
Gerard Lanvin の静謐で屈強な体躯が全ての哀しみを物語る。
そして何はトモアレ、Olivier Marchal監督から目が離せない!!
追記:こうして見ると、邦題って付けるの難しいのね。
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