奇跡のリンゴのレビュー・感想・評価
全18件を表示
かまど消しだが運は良かったということ?
包容力のある素敵な家族像が描かれている話。
一方で、妻側の視点で見ていたせいか、主人公である夫に共感できなかった。
まず妻子ある身で全財産を投げうつ程の理由が説得的に描かれていない。
浅はかな考えで保険をかけずに全部の畑でギャンブルし、
結局畑を減らしただけの話を美談のように言うのは勘弁して欲しい。
家族のためといいつつ、自殺を選ぼうとするところにも矛盾を感じる。
それと主人公の努力の方向にも賛成できない。
先人の足跡を追体験することに膨大な時間と財産を費やしている。
自分で考えることは確かに重要だが、
一方で、蓄積された知識を紐解くことの効率性を無視しており、
付き合わされる家族は酷である。
とはいえ、その努力が実って結果が出たならゴメンナサイと言うしかないが、
どうやらそうでもないらしい。
なぜなら映画では結局「奇跡のリンゴ」に重要なのは土だという結論になっていて、
中心的に描かれていた散布物の試行錯誤がどの程度成否に影響したかがわからないから。
そもそも、どん底からの転機が「運」とはいかがなものか。
「死の直前たまたま目の前に現れた神々しく光る木」を発見したことが成功の鍵だとすると、
彼の頑張りと直接の関係がないところで成功が導かれたことになる。
要は、この映画の構成では
無責任で的外れな挑戦だったけど奇跡に助けられて成功した話、
という感想を持たざるを得ない。
家族の描写は良いが、動機も弱いし林檎栽培についてはもっと課程を描いて欲しい。
総合70点 ( ストーリー:70点|キャスト:75点|演出:70点|ビジュアル:70点|音楽:75点 )
無農薬林檎を育てる軌跡を描く。
冒頭から結婚するくらいまでの場面の演出が大袈裟すぎて、最初の印象は良くなかった。だが無農薬栽培をやり始めても全く成果が出ないままに極貧生活となり、周囲からも相手にされないばかりか白眼視されて追い込まれていく苦労が良く描かれていて面白かった。2人の夫婦の存在感もあったが、ただし菅野美穂はたとえ農家風の服を着ていても洗練されていてあまり農家の女という雰囲気には欠けた。
不満な点は、何故彼が自分も家族もここまで犠牲にして無農薬栽培にここまでこだわるのかという動機の掘り下げが弱いところ。離婚も決意するほどの状態に追い込まれて、妻が農薬に対して弱いからだけでは説明できない。ここは物語の基本となるところなので、何故ここまでするのかということはもっとしっかりと描いて欲しかった。
それとどのように無農薬栽培を進めていったのかという具体的な方法とその過程の描写が少ない。わさびや酢をまいたといった話が途切れ途切れで出てくるが、これだけのことを成し遂げたという努力と研究の過程を描ききれていない。家族の描写は良いが、無農薬栽培の研究という視点が軽視されていて、農家の苦労話中心の話に終わってしまっているのが残念。
津軽の夫婦愛
阿部サダヲと菅野美穂が愛溢れる個性豊かな夫婦を演じた。二人の津軽弁が日本人の愛情表現を引き立てているように感じた。
無農薬リンゴ栽培を決心した動機、そして栽培が成功せず、貧乏で苦しい日々が巧みに描かれていて、無農薬リンゴの花が咲いたときはまさに感動。その風景はとても綺麗だった。
夫婦を励まし元気づける子供たちの演技にも際立つものがある。全体を通して、大満足の映画。
「安全なリンゴ」と「安全にリンゴ」
映画「奇跡のリンゴ」(中村義洋監督)から。
実話を映画化した作品、という情報で観たからか、
鑑賞後、リンゴの味が気になって仕方なかった。(笑)
この作品のキーワードは「安全なリンゴ」と「安全にリンゴ」。
たった一字違うだけなのに、意味が全く違うなんて不思議だ。
物語の中でも、こんな台詞が出てくる。
「『安全なリンゴを作ること』と、
『安全にリンゴを作ること』は違いました」
しかしよく考えると、無農薬はもちろん肥料も使わず育った作物が
私たち人間にとって一番安全なのだから、本来なら
「『安全なリンゴを作ること』と『安全にリンゴを作ること』は同じ」
でなければいけないのだろう。
それはリンゴだけではない。口に入る食べ物はすべて同じだろう。
農家の人たちが農薬等で体を壊してまで作った野菜や果物を
私たちは何も意識せず、平気で残したりする。
この映画は、そんな私たちに向けた「食育」とも言える。
また「奇跡のリンゴ」を作った主人公にスポットが当たるが、
今回の成功の影には、山崎努さん演じる「義父・木村征治」がいる。
主人公が自分の娘を大切にしてくれると信じていたからこそ、
娘婿のために、今まで蓄えてきた全てを投げ出す覚悟を感じた。
「これまでも、これから先も、こうしてみんなば照らしてください」
という嫁(娘)の希望を受けて、2人が交わした会話、
「約束します、お父さん」「・・親父でいい」、
これこそ「義父・義息子」ではなく「親子」になった瞬間である。
この関係があったからこそ「奇跡のリンゴ」が生まれたのだろう。
私はそう確信した。素敵なシーンである。
奇跡のリンゴに込められた2人の想い…
とても素敵なストーリーでした。
序盤から秋則のエキセントリックな性格が物語のその後へのコントラストなのか、コミカルな感じがとても面白く、分解するたびにエスカレートする感じがとてもほのぼのした笑いを誘ってよかったです。
そんな秋則が『笑うこと、人間だけが持っている才能』と言い、それを美栄子がバカだと大笑いしながら言う…。とても素敵な言葉でとても素敵なシーンで、ストーリーを知らなかった僕はこのまま幸せな雰囲気でいくのかな…と思ってしまいました
美栄子とお見合いをしてから結納?の席で停電して、仏壇から蝋燭を持ってくるシーンもとても良かったです。『あなたを照らし続ける』とても素敵なシーンだなと思いました。
その後、リンゴ農家を継ぎながら、美栄子の体が農薬に蝕まれていると知るやそのために無農薬のリンゴを作ろう何んてとてもロマンチックだなっとちょっとほのぼのしました。
周囲の厳しい反対と数年に渡る失敗にも笑顔で突き進む秋則とそれについていく美栄子、全財産を投げ打ってバックアップする征治姿が印象的で前向きにがんばって行けばいつか成功すると思ってしまうほどでしたが、それを吹き飛ばすほどのショックに見舞われてからの、落ち方は見てられないほどで、特に、祭りでの家族のいざこざや娘がもらった消しゴムを妹たちの為に三等分するシーンなど見ていられないほど悲しかったです。そして、離婚を切り出し、自殺へ。そこからの起死回生の一発逆転はちょっと出来過ぎ感は大きいですが…。
みんなに見放されて絶望的な状況にありながらも、多くの人が秋則達を支援し見事に成功をおさめる…感動しました。
ラストのシーンで、美栄子が『本当は何遍もまよった、だけど11年間ありがとう』『その一日一日がかけがえのない宝物です』と言ったシーン…なんだか、この話で一番笑顔だった美栄子が…泣けましたし、人を支える、ついていくことの純粋さに泣いてしまいました。
この話にはいろんな批判もあるし、たしかにストレートな愛情を斜めに見る人は見ない方がよいかもしれませんが、人を愛することの大切さや純粋さを単純に思い出せる映画だったと思います。
奇跡からの副産物。
リンゴ農家の苦労というのは計り知れないものがあった。
某番組で、一組のリンゴ農家さんを取り上げているのを見た時
こんなに大変で儲からない仕事をよくやっている!?と驚いた。
(阿部サダヲの台詞通りに)
例え農薬を使ったとしても、病気被害や天候の悪化ひとつで、
いたいけなリンゴ(ホントか弱い乙女なんだな)は傷ついてしまう。
それでも代々リンゴ農家として頑張っている青森県民の為にも、
自称フルーツが苦手な私、もっとリンゴを食べなきゃ!と思った。
それはさておき、
主人公の木村秋則さんのあの笑顔だ。歯無し(失礼!)満面の笑。
初めてTVで拝見した時、何てステキな笑顔の持ち主だと思った。
それが今回の作品で、なぜ彼が笑うのかが分かって涙が溢れた。
どれだけの苦しい生活に耐え、何年も実らないリンゴに絶望し、
家族全員がこの父親の暴挙(ゴメンなさい)を見守ったんだろうか。
無農薬栽培を実践・成功させた快挙の裏には、
家族や友人の援助がこんなにも長く彼を支えてきたことが分かる。
ごく普通に農薬栽培を続けていれば、奥さんの病は悪化したかも
しれないが、これほど生活には困らなかっただろう。
義父(山崎努)にしろ、子供達にしろ、両親にしろ、友人にしろ、
秋則を支える大きなリンゴの木が決して折れなかったのが奇跡だ。
リンゴ農家なのに、リンゴを一つも食べたことがない子供たちが
描く畑の絵には、実の代わりに害虫が実っていた(爆)
その害虫ですら研究材料として秋則の無農薬栽培の助けとなる。
彼が辿りついた結果(山の中で見つけた)は、
ほぼ予想通りで、私的にそりゃそうだろうな~とも思ったのだが
人間が栽培するには大変なものが、自然界では雄弁に実るという、
例えば植物以外でも、絶え間なく技術革新が進む現代において
手を加えて改良された素晴らしい製品が、レトロで機能性の少ない
骨董品に値負けしてしまう意味を垣間見たような気がする。
十何万もする多機能炊飯器で炊いたご飯が美味しいのは当たり前
だが、ガスや直火で釜で炊いたご飯は更に美味しいとか、
最近の話で面白いと思ったのが、今大流行のホームベーカリーは、
売っている材料をセットしてそのまま置いておけばパンが出来ると
いう…自分では何にもしなくていいんだよ~♪だから買いなよ!と
パン好きの友人に勧められた際に、それのどこが手作りなんだ?と
内心笑ってしまった…(決してホームベーカリー批判じゃないけど)
美味しいパンはパン屋さんで買うからいいよ。と言ってしまった。
ちなみに、友人が焼いてきてくれたパンは確かに美味しかったが。
この秋則が無農薬栽培を始めたきっかけは、そういう名目ではない。
まったく単純に、妻がかわいそうだったから。苦しんでいたから。
そこで何とか無農薬でリンゴを作ることができないだろうかという、
発明・研究魂に火がついてしまった!ということであった。
あれほどバカになれるのは(ホントすいません^^;)、彼の性格としか
私には思えなかった。11年もの間、幾ら家族の理解があったとはいえ、
村では八分、生活もままならず、電気も電話も止められて…である。
普通の人間なら絶対に諦める。父親ならまず考えることだからだ。
彼の才能を如何なく発揮させたのは紛れもなくその妻であり、
父親に向かって「貧乏なら我慢できるのに…」と話すくだりでは泣いた。
菅野美穂の演技にも泣けたが、妻の心意気の方もタダモノではない。
生るべくして生った、奇跡のリンゴ。
やっと実ったのに歯がなくて食べられないだなんて何ともはや…^^;
しかし妻が望んだ最高の笑顔(人間の機能)が見られることが何よりの
木村家の技術革新における副産物である。おめでとう&ありがとう。
(こうなったらぜひ食べてみたいけど…買えないんですって、大人気で!)
味方がいるということ。
愛する妻のために無農薬でリンゴを作ろうとする木村。
そのことを義父に伝えると、意外にもあっさり承諾する義父。
本当は義父も、娘が農薬に弱く体調を崩してしまうことに、
心を痛めていたのだろう。
だから、それを「息子」に託した。
何度も栽培に失敗し、
「かまどけし」と周囲に呆れられても、
娘と孫と一緒に、彼の味方で居続けた。
どんなにつらくても、
どんなに悲しくても、
そこに味方がいるというのは、有難いことだ。
そして、
味方で居続けていてくれる人のそばで、
一つのことに狂えるのも、しあわせなことだ。
実は祝言の辺りから泣いていたので、
観終わった頃には泣き過ぎて頭痛がひどくなっていので(笑、
もう一度、あまり泣かずに観られるといいな。
頑張ってるから最後泣ける。そこが強い作品
こんな平凡なストーリーを劇場で果たして・・・どうなの?って
なめてかかってはいけません。
全編を通して・・・とにかく泣いた。
無農薬のリンゴを作るのに
ここまでこだわって失敗を繰り返し、なお粘る。
父親として、夫として
そして、リンゴ農園の後継者としての意地。
全てを全力で注ぐ、この主人公の頑張りが
ストーリーを引き立てて、観ている人に奇跡の涙を流させる。
あべさんの演技もさながら・・・
菅野さんの健気な妻役にも好感。
ここまで泣きポイントをうまく組み込めた脚本にも拍手。
私は、涙が波のように
寄せてはひいて・・・
でもずーーっとハッピーな感覚。
最後は本当に感激で
リンゴの花が咲いただけで涙(笑)
そこまで、感情移入してしまい・・・
帰りにリンゴを買ってその日は食べましたよ(笑)
それだけの主人公の頑張りをぜひ感じながら
この奇跡のストーリーを観てほしいです。
食べ物を粗末になんかできなくなりますよ~。
そういう気持ちが薄れてきたら・・・
もう1回観ます(*^。^*)
奇跡のリンゴ
映画そのもののストーリは単純で誰でも見る前に把握しているだろう。またそのような名作を映画化する映画があってもよいしよくあることだ。ただしその場合には、聴視者はいつも以上に、演出や俳優の演技力に注目する。
まず演出だがこの映画の主旨がはっきりしない。感動的な人生を演出したいという割には喜劇性的場面が多い。最後を盛り上げるために、途中の悲惨さをあからさまに出すのはよいが、ちょっと悲惨すぎて目も耳も覆いたくなる。TVドラマならまだしも映画であそこまで見せる必要はない。これでもかこれでもかという「いじめ」のシーンが続き下を見てしまった。後主人公の阿部サダオの演技がいまひとつ。一生懸命なのはわかるが、それが過ぎて却って興ざめする場面が多い。本当に悲惨な人生を送る人はきっともっとひたむきで物静かなものである。それを考えると、ちょっとやかましすぎる。ひょっとしたら台詞にもあったように、間が抜けている底抜けなところを強調したいのかもしれいが、ストーリーは至ってシリアスに展開していく。このアンバランスのために、本当に映画にのめりこむことができなかった。それをおしてもすばらしかったのは他の俳優、山崎勉や菅野美穂、原田美枝子、伊武の演技力である。それだけに主役の阿部の演技(または演出)が妙に浮いて見えたのが残念だ。なぜかTVドラマの域を出ていないのはそこに原因があるのではないか。
ちょっとジャンルは違うけど、渥美清が名演を演じた「泣いてたまるか」シリーズと重なるところがある。渥美清のくそ真面目だが、失敗を繰り返して出す涙は本当に心に心にしみた。阿部サダオ氏も是非そのような悲しみを背中で演じるペーソスを身につけて欲しい。
今回のこの映画は主人公を必死でささえる脇役の山崎勉と菅野美穂の名演技に支えられた。
笑顔
映画として、すごくよくできていたと思います。
木村さんのストーリーは、本でも読んだのだけれど、
正直言って、賛否両論のあるやり方だという感じは
映画を見た今でも 残っています。
今回の映画を見て、木村さんに人間としてきちんと向き合い続ける
奥様の姿と、
その奥様を最後には 笑顔にできたということに、
心から共感して、涙も流れました。☆=
(お義父さまは もう少し早く幸せにしてあげたかったけれど)
木村さんのりんごは、
日本橋で開店~限定20個 の販売があった時に
かけつけて 買って 食べたけれど、
確かに 甘くて美味しかったことを 最後に書いておきたいです。
もう知ってるから、、と思っている方にも、
是非 見ていただきたい作品です。 ^-^
感動するけど
めちゃめちゃ感動する映画でしたよ(T口T)
奥さんと、義父さんがスゴく素敵で、クライマックスは号泣しっぱなしです(T口T)
ただ、クライマックス行くまでの過程がスゴく苦しくては辛くて悲しくて、もう観てらんないくらい(;○;□;○;)
あと心にひっかかかったのが、主人公が無農薬リンゴに挑戦し続けたために家庭が貧乏のどん底まで行って、電気も止められて国民保険も未納で、娘が体調崩してみたいになっても、無農薬リンゴに挑戦し続けるって判断が、妻子を持つ一家のお父さんとして正しいのかどうか?
ってトコだけは少し納得できなかったかな(`・ω・´)キリッ
映画だからラストハッピーエンドになったけどさ、現実問題どうよ(`・ω・´)?
って疑問を持ったら映画なんか観れないか(´∀`)
心がほっこりして、勇気づけられる作品です
予告編を見て絶対観たい!と思い、観に行ってきました。
冒頭でリンゴの歴史がざっと語られ、幼少期~社会人と、木村秋則さんの
半生のエピソードが紹介される(バイクやテレビを分解するシーンには笑ったv)
そして美栄子との結婚。ここから全てが始まります。
愛する妻が寝込んでしまうほど農薬に過敏ということを知り、無農薬リンゴを
作ることを思い立つ秋則。しかしそれは「神の領域」と呼ばれるほど困難な
ものだった・・・ ここから夫婦の11年にわたる苦難が始まる。
農作物と農薬は、切っても切れないもの。昨今は無農薬の作物も沢山ありますが
やはり無農薬は、それだけ手間ひまもかかるし大変。 農作物を守るためには
農薬は必要なのです(家が農家なので、農家の苦労は多少はわかっています)
リンゴはその農薬を使っても栽培が難しい果物だということを、この作品で初めて
知りました。リンゴ栽培の過去の苦難を知る人にとっては、無農薬でリンゴを
作る、だなんてまさに無謀としか思えなかったでしょう。
最初こそ順調に進んだ無農薬栽培。しかしどんどん害虫が増え、あっという間に
病気になっていきます。本当にリンゴはデリケートな果物なんだと実感。
やがて、賛同してくれていた仲間もいなくなり、家族はジリ貧の状態に・・・
周りからは「ごくつぶし」と陰口を叩かれ、木村家は村八分のように孤立していく
わけですが、それでも夫を信じて支える妻。そしてなんといっても義理の息子の
想いを叶えようと援助する義父が凄い。秋則の為にリンゴ畑を全て提供し、貯金を
解約するシーンには涙・・・ どうしたらそこまで出来るのか(普通止めるよ)
物語は無農薬栽培開始から11年に渡るエピソードを丹念に描いていきます。
正直、映画では描ききれないほどのご苦労をされたでしょう。
少し難を言えば、無農薬リンゴを作るにあたっての計画性があまり感じられない。
良いと思ったことを、どんどん無作為に実行していく、良くいえば積極的、悪く
いえば行き当たりばったりにしか見えませんでした。
(生活が困窮しないためにも、従来の方法も続けつつやっていった方が良かった
かも)
ともかく、そんな苦労が報われる日がやってきます。
リンゴ畑に一面に、リンゴの花が綺麗に咲きみだれるシーンが感動モノでした。
そして待ちに待った収穫の日。小さなリンゴを家族で食べるシーンは言葉に
できません。 まさに、この日のためにやってきたのですよね。
本当に素晴らしい作品でした。作品をしっかり理解するためにも、原作本も
読みたいです。
琴線に触れ、心がほっこりと暖まる作品だった!
無農薬の、自然栽培によるリンゴの生産に初の成功を修めた木村秋則さん、そのリンゴ誕生までのサクセスストーリーを描いたこの映画。
実話に基づいた数々の失敗の連続エピソードが胸に迫る、予想外の感動映画だった。
この作品が映画化されると言うニュースを知った時、どうしてまた映画会社は直ぐに、有名人になった人の苦労話しを撮って、お涙映画にしたがるの?と思って初めは敬遠していた。
しかし、今年の冬、友人が偶然にも、この木村さんの育てた奇跡のリンゴを食べ、めちゃくちゃ美味かったと言う事を実際に聴いた。
それでは、嘘では無く、そんなに美味しい奇跡のリンゴを育てた人の話なら是非観ようとリンゴ誕生秘話映画の公開を心待ちにしていた。
作品を観ると、期待通り思いっきり笑えて、少し泣けて、そして元気がモリモリ出た!
最初、木村さんを阿部サダヲが演じるの?ちょっとミスキャスじゃない?と思っていた。阿部サダヲが嫌いと言う訳ではないけれど、TVで観ていた木村さんのイメージからは、余りにも阿部の濃いキャラは、本人とかけ離れているように思えたからだ。
しかし、映画の進行と共に、物語に徐々に引き込まれ、最後には何の問題も無く、彼で良かったと素直に思える作品だった。
そう言えば「なくもんか」もある種、ハムカツのサクセスストーリーであり、家族の人情喜劇だった。彼の得意の当たりキャラと言えない事もない。
そして、この作品では、彼の両親を伊武雅刀と原田美枝子が演じている点も、作品を素晴らしい物に仕上げるのに、一役勝っている。
更に、結婚した妻の父を演じているのが山崎努とくれば、芝居は完璧である。
木村さんは、幼少から好奇心の強いキャラらしく、どんな物でも、機械とみれば分解して、とことんそのメカニズムの答えを自分で見つけないと気が済まない性格だったようだ。
この生来のキャラクターが、奇跡のリンゴを産む彼の奇跡の人生の基盤を成している。
映画をこれから観る人に細かいエピソードの一つ一つの感想に付いては、ここで書くのは差し控える。しかし、その一つ一つの話に、心がほっこりと温まる。
人間にだけある、笑うと言う特性と言う話。そして義父征治の戦争体験話などが特に心に残った。しかし、人の人生もリンゴの成長も、皆共に自然に生かされ、大きな宇宙と言う流れの中で活かされていると言う神秘を感じさせられる作品だった。
また、木村さんの実母はまるで発明王エジソンの様な考え方の持ち主で、いつも木村さんを見守っていた。そしてその対極で、父は現実の厳しさを伝えていた。こう言う素晴らしい家庭環境で育った彼は、結婚してからも、また素晴らしい家庭を築く事が出来た。苦労を共有する事が出来る家族とは、本当に有り難い存在だと改めて再確認した映画だ。
こう言う人情味溢れる映画は予定通りの展開であるが、しかし琴線に触れる心温まる良い映画だった。人は誰もが、その夢に向かって、決して努力を惜しまずに、とことん日々努力を怠らずに励む事。正に継続は力なりだ。今ではこう言う考え方は流行らない。
何でも、スピードが要求される時代にあっては中々持ち得ない価値観だ。
結婚も、人生も忍耐こそが、幸運を呼ぶ鍵のようだ。
どんなリスクがあっても、人生は、そのリスクを乗り越える価値がそれぞれの人生には有るのだと教えられた。
閉塞感の有る、今の日本で、この映画は、希望と笑いの灯を心に灯してくれる感動の拾い物の作品だった。
全くの駄作
まず監督に細かい描写神経がない。
阿部サダヲと菅野みほの顔がふっくら色白で農家の人とはとても思えない。
生活に困窮している割りには服は綺麗で顔もやつれていない。
自殺を計る人間があんなに明るいわけがない。
工事現場のヘルメットが緑十字の安全第一ヘルメットなわけがない。
最初から最後まで泣きっぱなしというコマーシャルに釣られて見に行ったが全くのやらせだった。
貧乏家族の話
試写会で観に行きました。
無農薬リンゴを完成させるまでの努力が描かれているかと思いきや
ただ自分勝手な主人公に振り回される家族という印象でした。
無農薬リンゴを作る過程での失敗の原因を追及する苦悩や
成功させるためのひらめきや理論を組み立て、繰り返して
やっとの思いで完成!!という物語を期待していましたが
ただのヒューマンドラマでした。
行動のほとんどが主人公の思いつきによるもので、
緻密なシミュレーションや計画性もなく
行き当たりばったりな主人公でした。
失敗しても、何で?何で?ばかり。
失敗続きでついに生活に支障が出るくらい貧乏になっても
がむしゃらにリンゴを作り続ける姿に同情はできませんでした。
結婚して家族を養わなきゃいけないのに
もっと家族のことを第一に考えてほしい。という見方しかできず
主人公の悲壮にはまったく共感できませんでした。
挙句の果てには幸せになれないと言い
離婚しようとして家族を悲しませ
自殺を図るというなんとも自分勝手な主人公でした。
主人公が不良にカツアゲされるなど、
ただ、ただ、かわいそうなだけの演出。
リンゴ関係ないじゃん!と思うシーンも少なからずありました。
~良かったところもあります~
飽きずに最後まで見れたのでつまらなくは無いです!
無農薬リンゴ完成のヒントは
大自然による土や食物連鎖??によるもののようでした。
自然の素晴らしさを知れたので
そこをもっと噛み砕いて全面に強調してほしかったです。
完成したリンゴはとても美味しそうで
無農薬のリンゴを食べてみたいなぁと思いました!
あと菅野美穂さんかわいいです!
全18件を表示