そして父になるのレビュー・感想・評価
全212件中、101~120件目を表示
素直な気持ち
自分も父親になったら、子供との時間を大切にしたいと思った。
子供は素直なもので、愛情を求める。
自分が好きなものがなにかはわかっている。
そーいうところが、前面に出ていた
血よりも大事なもの…
愛情、時間
簡単ではない複雑なものだけどシンプルでもある、親子の関係の難しさを教えてくれている。
途中に出てくる、血の繋がらない母親看護師を守るの息子の姿は短いシーンであったが、親子関係は血だけじゃないことを示す。 しかし、あの子も本当の母親に会いたいこともあるだろう。その気持ちも尊重することは大切だとも思う。
途中、ダラダラしないで早い展開で進んだところは良かったと思う。
そして、私も父になる!
泣けたぁ〜。
近い年頃の子供を持っている父親の身としては、共感できる所が多く、考えさせられる所も多く、とても感動しました。
もっと、子供を愛したくなりました。今日は早く家に帰ろう!
かなりの余談だけど、本作は福山雅治主演の『真夏の方程式』と共通点が多い。同時期に公開された映画なので、並べてみると面白いかも。他にも、『凶悪』では、リリーフランキーとピエール瀧がトンデモナイ役柄で共演しており、本作の法廷で顔をあわせる場面では『凶悪』の一場面の様で、ゾクッとする。私は『凶悪』を先に見てからの本作だったので、リリーフランキーの優しさがどこか信じられなくて…(笑)
失敗知らずだった父も困難にぶつかり自分を見つめなおし成長する
総合75点 ( ストーリー:75点|キャスト:80点|演出:80点|ビジュアル:70点|音楽:65点 )
一人はレクサスに乗って都会で大きな不動産開発計画を担当する優秀な会社員、一人は仕事兼用の軽の商用車に乗って田舎で電気工事をする庶民、価値観も性格もかなり違う。深刻に問題を捉える真面目な家族と、楽観的に捉える粗雑な家族。出演者に何を考えているのか科白で言わせるのではなくて、少しわざとらしいところもあるものの、一つ一つの言動を捉えて視聴者に見せることによって、家族の言動を対比させて違いを浮き出させ不安を煽ったり苛立ちを表すのがいい。
二組の夫婦を演じた四人の出演者は、それらを上手く演じていた。この問題に突然直面した主人公福山雅治の、父親としての心の動きと変化がしっかりと描かれていて引き込まれた。よくあるいい男です役よりも、重みのある苦悩する役柄に好感が持てた。
ただし結末は曖昧だったので、ここで今後の未来なり方向性なりをもっと明確に見せて欲しかった。例えば、今後も二組は時々会うことにするとか、もうこれでお別れなんだよとか、一時的なものでいいからちょっとした決着をつけて欲しい。
私が初めて観た是枝裕和監督作品の『歩いても歩いても』は、描き方は良かったが物語が淡白すぎて盛り上がりに欠けた。もっとしっかりとした主題や動きのある物語があればいい作品になれるだろうとその時は思ったが、それが具象化したのがこの作品というところ。日常の人物描写と心理描写が巧みなところがあるので、今後に期待したい。
奥が深く、考えさせられる作品
TV放送を見逃したので、レンタルで観賞。
最初はそこまで深く考えずに観ていましたが、話が進むにつれ、感情移入し過ぎて瞬きも忘れる位でした。
泣くことはありませんでしたが、私がもし「父親」となっていた場合は違ったでしょう。
本作は、物凄く心情を丁寧に描いており、子役も含め全員演技が上手いのでそれだけで全員に感情移入してしまいます。
育てた子供が他人の子供だったなんて、いったいどうすれば良いのでしょうか。
中盤以降は早く結末を知りたくてウズウズしてしまいます。ですが、別に話がダラダラ進むなどと言う事はなく、心に訴えかけるシーンが多いので、意外と本編が短く感じる程です。
私はあまり日本の映画を観ませんでしたが、本作をきっかけに観るようになりました。
心を落ち着かせ、何か考えたいときに観たい一作ですね。
テーマは明確、だが演出は・・。
子供の取り違い。
育ての親としての時間か、血か。
テーマは明確だ。
だか、演出としてそれをどう答えを導き出し
どういう感情を与えたかったのか、
結局、どうしたかったのか
冷静なエリートサラリーマン演じた福山雅治、
その妻や、適当な電気屋のリリー・フランキー。
ちょっと過激な演出が鼻につく。
子役の出来が良かっただけに残念。
是枝監督の映像って淡々と流れる
イメージがありますが
この作品はテーマが全て。
それ以外には何も必要ない。
個人的には作品に対する期待感が
強すぎたのかもしれない。
ファンの方ごめんなさい。
何度も泣いた
両夫婦の4名とその子供たちにそれぞれ思いがあり、シーンごとにそれぞれの価値観に観客が感情移入できる作りになっており、非常にハイクオリティなヒューマンドラマでした。訴訟の部分もあっさりしていて、描きたい部分はそこではないことが明白で良かったと思います。
キャスティング素晴らしく、特に福山雅治の演技は良かったです。
家族の形というのは延々に続いていくということが、ラストシーンで物語っていると思います。
リリフランキーが電気屋さんだったしピエール瀧もチラッと出てきたりで、「凶悪」を思い出しました。また國村隼と田中哲夫のアウトレイジ組がいたり、いきなり打ち合いにならないかハラハラしました。
父もダメなら母もダメ
原作小説を読んだときは「映画なら感動するのかも」と感想を残した記憶があるんだけど、映画でもあんまり、というか小説以上に心が動かず、違和感と野々宮夫婦の痛々しさばかりが印象に残った。
福山雅治扮する野々宮良多の自己中心なダメ夫ぶりがクローズアップされているけど、その夫の陰に隠れて見て見ぬ振りをし続ける(同情を込めて言えば、萎縮してしまっている)妻も、同じようにかそれ以上にダメ妻だと思った。
「そして『父』になる」じゃなくて「そして『親』になる」だよこれじゃあ。
「うちではなんでも一人でやる方針なんです」っていう良多の台詞を聞いて、この夫婦は大人と関わるのと同じようなやり方で子供と関わっているんだな、と感じたんだけど、でもそれって無理があるでしょ、子供は子供だもん。
でも子供って本当に意味不明で脈絡がなくてこの世のものとは思えないような行動を取るから、大人として暑かったほうが楽。
「我慢を覚えましょう」「自分一人でできるようになりましょう」とか。
結局二人とも楽をしてしまって、全力で慶多と向き合うことをせずになんとなくその場を取り繕って生活してきたから、琉晴に繰り返し「なんで?」「なんで?」と聞かれたときに言葉に詰まった。
日頃から大人として扱われていた慶多が相手なら、「なんでも、だ」という大人の都合で疑問を封じ込めることができたけど、琉晴はそんな都合なんか知ったこっちゃない子供だから、納得できなかった。
なんでもいいから適当に答えればよかったのにね。
野々宮夫婦は、「正論じゃないし筋も通らないけど、子供が納得できる理屈」を何一つ持っていなかったんだ思う。
なかなか残念な作品だったけど、たぶん原作小説の時点からあんまり私には合わなかったんだと思う。
是枝監督の映画は本当に綺麗。
普通の高速道路とか寂れた街並みとか、いつもは気にもとめず素通りしてしまうような風景がよく出てくるんだけど、不思議とそのひとつひとつがあたかも特別なもののように美しく見える。
この作品の方がずっと内容的にはリアルだけど、ところどころで「空気人形」に似たちょっと浮世離れした空想の世界みたいな雰囲気のシーンがあって、やっぱり是枝監督いいなぁ〜と思った。
考えられる作品
・もし自分がこのような事態になってしまったらどうすれば良いかと考えた。分からない。どうすれば良いのか。
・結局この映画を観終わっても分からない。
・子供にとって何が幸せなのだろうか、どんな教育をすることが幸せなのだろうか、考えることはたくさんある。この先の人生、難しいぞって思った。
・全体として3.5点って感じな作品。
邦画ナメテマシタ
邦画を見くびっていました。素晴らしい作品です!
まず、冒頭の家族のシークエンス。幸せそうに見えるのに、なぜか裏を感じる巧みなカメラワーク(主にドリーやレールを使った撮影)に感動です。「これは一味違うぞ」と思わせるスタートでした。
光と影の使い方が、また効果的。登場人物の心情をセリフではなく、映像でしっかりと伝えています。
普通は映画に入り込ませるために音楽を派手に使いますが、それを最小限に抑えることで生み出される独特の世界観も好きです。
俳優たちの演技は、演技とは思えないほど自然。とんでもないリアリティがそこに表れています。
全く相異なる2つの家族。血か、時間か。邦画を見くびっていました。
親子という特別な関係
血の繋がりのことなのか、家族として過ごした時間のことなのか、父親とは何なのか考えさせられる。
私は今年で21歳になるがもしも父親と血の繋がりが無いと分かったらと考えてみる。父親は僕にとって何になってしまうのだろう。
少なくとも今までの父親とは変わってしまう。大切な人なのは間違えない。親友とのそれとは違う、恋人のそれではない、今までの人生で私を導いてくれた恩師とも違うだろう。全く想定していなかった、異質な存在が私の世界に現れる。関係が変わってしまった父親のことを考えると、この人は何なのだろうと、受け入れられない。ただ大切なその人が家族という最も近い所から遠ざかってしまうのがつらい、お父さんと呼べないのがつらい、みじんでもよそよそしさが生まれるのがたまらなく耐えられない。
普段考えることが無い、「父親とは何か」という深い問いを絶妙な形で投げかけてくれたこの映画は素晴らしい。
人間愛ほど人を満たすものはないのだというメッセージも私の心を打った。またちょっと軌道修正。
愛のかたち
新社会人となり、田舎から東京に出て働き出した者です。
ギスギスする世の中、序盤で福山は言う。「優し過ぎると生きていけないよ。今の世の中。」競争社会を強く生きて欲しいと思うあまり息子には人間的な愛が届いていなかった。
理性だけでも生きていけない。負けてもいい、きちんとしてなくてもいい、それも強さだと改めて気付かされました。
家族のあり方、そして合理主義に走る現代社会のあり方を考えさせられる作品です。
"父"の在り方をゆっくり問われた…。
事前の評判がどうでもなるほど、とにかくもう"良い映画"だった。自分が見たいってずっと願った"日本映画"もここで見れた。カンヌで賞を取ったことも、大ヒットをしたってことも、それを全く知らなくても、映画を本当に見て欲しい。ただただ最初にそう言いたい。
予告で触れた想像以上に"父"のテーマに踏み込んでて、二つの家の父親に優劣・正解・不正解の、カテゴリーに当てはめないまま、映画は進んでそのまま終わる。どっちが正しくてどっちが違うか、そんなレベルの話じゃないことを、是枝監督は伝え続ける。見てるこっちはその最中、それか見終わったその後に、"父って何?"が離れない…。美化もしないで寄り添わず。だけど離れすぎたりしない。第三者の視点であるから、目に映るフィクションの世界が、フィクションの世界でいられない…。目から演技をそらすことも実は何度かあったほどです…。
福山さんを始めとする役者陣も素晴らしく、BGMもでしゃばらずでじっくり最後まで集中できた。しかも"写真"を見つめる福山さんに、スッと涙が流れてしまった…。
一度と言わず、何度も見たい。素晴らしい"日本映画"でした。
考えさせられました。
福山さん演じる父の、子供に対する愛情や接し方、歪んだ考え方が、自分の子供じゃないかもしれないとゆう所から徐々に変わり、自分の生い立ちやおやに対してへも家族の繋がりや、自分を見つめ直していく場面に涙しました。
ただ、実際子持ちの親目線でいくと、あまりにも二人の子達の気持ちが置き去りで、淡々と事を運ぼうとする大人に共感できませんでした。
病院に対しても、助産師に対しても、夫婦間にしても感情抑えられずらぐちゃぐちゃになってしまうでしょうね、私なら。
全212件中、101~120件目を表示