「親子という特別な関係」そして父になる 岡里良平さんの映画レビュー(感想・評価)
親子という特別な関係
血の繋がりのことなのか、家族として過ごした時間のことなのか、父親とは何なのか考えさせられる。
私は今年で21歳になるがもしも父親と血の繋がりが無いと分かったらと考えてみる。父親は僕にとって何になってしまうのだろう。
少なくとも今までの父親とは変わってしまう。大切な人なのは間違えない。親友とのそれとは違う、恋人のそれではない、今までの人生で私を導いてくれた恩師とも違うだろう。全く想定していなかった、異質な存在が私の世界に現れる。関係が変わってしまった父親のことを考えると、この人は何なのだろうと、受け入れられない。ただ大切なその人が家族という最も近い所から遠ざかってしまうのがつらい、お父さんと呼べないのがつらい、みじんでもよそよそしさが生まれるのがたまらなく耐えられない。
普段考えることが無い、「父親とは何か」という深い問いを絶妙な形で投げかけてくれたこの映画は素晴らしい。
人間愛ほど人を満たすものはないのだというメッセージも私の心を打った。またちょっと軌道修正。
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