「福山雅治を新境地へと導いた、是枝裕和監督の功績」そして父になる 大塚史貴さんの映画レビュー(感想・評価)
福山雅治を新境地へと導いた、是枝裕和監督の功績
第66回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品され、審査員賞を受賞した是枝裕和監督作。息子が出生時に病院で取り違えられた別の子どもだったことを知らされた家族が抱く苦悩、葛藤を描いたドラマで、主演に福山雅治を迎えた。
エリートサラリーマンで都心の高級マンションで暮らす良多と、取り違えの起こった相手方の斎木のコントラストが巧妙で、斎木をリリー・フランキーが演じているというのも一役買っている。
それぞれの妻を尾野真千子、真木よう子が担い、芸達者な面々が是枝監督のてのひらの上で躍動しているさまは圧巻だ。
是枝組の常連ともいえる故樹木希林さんの元気な姿や、「ワンダフルライフ」の井浦新の自然体の演技を確認することもできる。
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