「恐怖心の克服」アフター・アース odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
恐怖心の克服
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原案ウィル・スミス、発想はユニークだがSF監修は微妙、親子共演で頭が一杯だったのだろう。地球疎開後1000年(西暦3071年)、宇宙嵐で宇宙船が難破し古巣の地球に不時着、父は負傷したので裏方に回り息子が孤軍奮闘というサバイバル少年冒険物語、ハラハラドキドキという点としてはシンプルで子供向けと割り切れば良くできているのだが突っ込みどころ満載、科学技術は相当進歩している筈なのに宇宙船の内部は貨物航空機並み、シートベルト程度で助かるのも解せない、救難信号に苦労したり碌な武器も積んでいない。
「白鯨」をイメージしたのか、テーマは恐怖心の克服、獲物は異星人の創りだしたクリーチャー、何故か目が見えず人の恐怖心を察知して襲い掛かかる奇妙な生物兵器、それもわざわざ古巣の地球に持ち込んでの決闘という設定、闘う武器も座頭市まがいの仕込み杖?、いやエイハブ船長の銛なのかしら、やはり光線銃でいちころでは盛り上がらない。
父は恐怖心を克服して地球軍の英雄になった人、息子もきっとできる筈・・。あれもこれも話を盛り上げる都合上なので野暮は止しましょうか、寓話の世界観なのでしょうから。
酸素は薄そうだが生い茂る植物や多様な生き物が暮らしていて地球は復活したように思えます。最初に襲ってきたのが猿軍団、猿の惑星か?と思いきや進化はしていなかった、大鷲の恩返しなどほろりとさせるネタもあってウィル・スミスらしいのだが、もう少し地球の様子が知りたかった。
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