「素晴らしい映画」チキンとプラム あるバイオリン弾き、最後の夢 ゆうきさんの映画レビュー(感想・評価)
素晴らしい映画
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フランス映画はあまり得意ではないけれどタイトルに惹かれて何となくみました。我が儘なバイオリン弾きが家族の甲斐性もなく破壊的な生き方をしているなぁと思って観ていました。
死を覚悟してからも、真剣なのに滑稽でたまらなく愛しい主人公。寓話的なお話に逸れながら、話が逸脱することなく、主人公の世界観を超越して活かしている作品の見所にただただ感心するばかり。
最終的に美しい彼女との儚い恋の物語を知り、芸術家としての命は、その恋と共に合ったのだと知って切なくなりました。
奥さんも可哀相。子ども、弟も可哀相。誰一人悪い人はいない。主人公自身も愛されていたはずなのに、自分の願いは叶わなかった、というドラマティックな悲恋のストーリー。
チキンとプラム煮の甘酸っぱい味が心に広がるような感覚。それぞれの存在感と世界観と物語のシュールさ、見事に融合。心に残る作品となりました。
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