「子供の目線から見た戦争。」少年H しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
子供の目線から見た戦争。
クリックして本文を読む
テレビ朝日開局55周年記念作品。
「日曜洋画劇場」で鑑賞。
原作は未読です。
太平洋戦争を子供の視点で描いていることに、本作の大きな存在意義があるように感じました。戦争の残酷さや当時の市民生活の厳しさが、余計に際立って来るようでした…。
理不尽で納得のいかない出来事ばかりが周りに溢れていて、主人公・H少年の頭は疑問だらけ。しかし、その疑問は飲み込んで胸の奥にしまっておかなければならない世相…。それも彼にとっては「なんでなん?」と疑問に感じるわけで…。
そんな彼を優しく見守る水谷豊・伊藤蘭の実生活でも夫婦な両親。時勢の割にはリベラルで開明的な考え方を持っている父親が、Hを正しく導くために優しく語り掛ける言葉の数々に、涙が止まりませんでした。彼のような姿勢を貫くのが困難な時代に、強い意思を持つことのどれだけ尊いことか…。
大変な状況に陥ったときこそ、時勢や周囲に簡単に流されてしまうのではなく、しっかりと自分の頭で考えて、物事の真実を見極め、決して己の信念を失ってはならない…。
※鑑賞記録
2020/07/05:WOWOWシネマ(2回目)
コメントする