籠の中の乙女のレビュー・感想・評価
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カオス
外の世界から遮断して独自のルールで子どもたちを家に閉じこめて育てるという題材が興味深かったので、観てみました。
この題材ならもう少し面白いストーリーを期待していましたが、、、。でも実際にこのような環境で育てたらこんな感じになりそうとは思いました。意外とリアリティを追求した映画かもしれません。
カオスな感じの映画が好きな方ならどうぞ。
犬歯が抜けたら…
ロブスター、聖なる鹿殺しなどのヨルゴス・ランティモス監督のサスペンス映画。
最狂の奇行映画でした。
やることなすことみんなおかしい。
一見普通の家族に見えます……か?見えないですよ。
厳格な父親は家族を外の世界へ一歩も出させようとしない。
子供たちは生まれた時からそうなのでしょう。
全く抵抗することなく信じきっている。
ヒヨコが産まれてすぐ見たものを親と思い込む現象と同じですね。
名目上は、外の危ない汚いものに触れさせない的なことですが、完全に洗脳。
堅い床材は遠足、塩は電話、女性の陰部はキーボード、黄色い小花はゾンビ。
「犬は粘土です」は?何言ってんの?
こんな感じの「は?」というルールや奇行がずっと続いていき、特にストーリー的に何かあるわけでもないまま終わる、と言った感じ。
ただ、これが嫌なわけではなく、むしろ次のルールや奇行を期待しちゃうくらい。
シュールすぎて笑える所も結構あって、徐々に自分の中で楽しい映画になっていく。
変態ですね、映画も私も。
家族で四つん這いになって犬の鳴き真似をするのと、目隠しして何分でゴールできるかゲーム、結婚記念日謎の踊りは特にお気に入り。
目を離すとすぐ脱ぎ始めます。
どこがヤバいシーンかというと全てがヤバいシーンなので、とにかく観てみてください。
変態のあなたならきっと受け付けると思います(ただ、猫ちゃん惨殺シーンは無理かも)。
ラストは判断を委ねられる系かな。
無音のクレジットも独特でした。
私的には聖なる鹿殺しよりもこちらが好き。
聖なる鹿殺しと違って全体的に絵が明るいので、これはこれで不気味さや狂気が映える。
わけわからないので、合う合わないははっきり分かれると思いますが、おすすめです!
犬歯
映像だけみてたら平和で美しい家族に見える(エロ以外)
それが独特のセリフで狂った世界が伝わってはじめから
背中がゾワゾワと、、、
ゾンビって何?
黄色い小花のことよ。
私も名前が欲しいわ
自分でつければ良いのよ
じゃあ背中って呼んで
だめよ。背中は背中のものよ。
あらゆる不快さを詰め込んだ映画です。この意味不明の家族の成り立ちが...
あらゆる不快さを詰め込んだ映画です。この意味不明の家族の成り立ちが、段々分かってくるのかしらと思いきや、何ひとつ解明されないというある意味新しい展開だった。汚れたものから遠ざけたいという親の思いが行きすぎるとこうなりますよ、という戒めと捉えることもできるけれども、個人的には設定から描写から過激すぎて、そういうまともなメッセージを受け取ることはできなかった。現実で不条理やしんどさは十分味わっているので、せめて映画では夢見させてくれよー、楽しませてくれよー。
気持ち悪さが残る映画
父親が3人の兄妹を外部の汚らわしさから守るために、軟禁状態にするって言う話だけど、淡々と日常が過ぎていき兄妹の名前すら分からない
時折映るポルノ映画の様な、ベッドシーン。
久々に終始、気味が悪いなぁと思った映画でした。
これ監督は何を意図にして作ったのだろうか…
よく書かれてた気味の悪いダンスも本当に気持ち悪かったなぁ…
筋金入りの変態監督
再見。
観客を信じた脚本、特に他作引用の冴えを評す。
幽閉という実験的悪魔的虐待が当り前の好奇心で静かに失敗する様をもって人間賛歌とした。
異様に清潔な家ゆえに見えない臓物肉欲がより露わに映る。
なのに喜劇という快作。
筋金入りの変態監督、ヨルゴス・ランティモス。
原題『犬歯』の方がしっくりくるな、と思った。 気持ち悪いゾッとする...
原題『犬歯』の方がしっくりくるな、と思った。
気持ち悪いゾッとする作品なのに、どうなっていくんだろうと気になるし、観終えた後もあの家族がどうなっていくのか、、と想像してしまう。
奇妙なダンスシーン、笑えなかった。
このゾッとする感じ、小説家の村田沙耶香さんの作品読んだときにすごく似てる。
『ロッキー』も『ジョーズ』も観ちゃダメ!
「何のゲーム?」「そりゃ熱湯コマーシャルでは?」と、序盤では一体何を観たのだろう?と疑問符が頭の中にいっぱい浮遊している感じ。まずは自分が勤める工場の警備員女性クリスティーヌを目隠しをして家に連れてきて、息子のセックスの相手をさせる父親。あぁ、知的障碍者の息子の性欲を満たすために・・・と思ってはみたものの、どうも様子が変。とりあえず知的障害なんかじゃなくて、外に一歩も出さずに育てたせいなのだ。長女、次女も同じ雰囲気。カセットテープで勉強らしいことを学ばせようとはしてるものの、小学生に大学生レベルの授業を行ってるようなものなのだ。
ようやく状況が理解できてからも、父親の偏執的な教育方針は変わらず、猫を殺すという凄惨な事件を起こす息子に対しても“死”を教える方法が道理を逸しているのです。そんなヘンテコな家族の歯車も、クリスティーヌの性欲が満たされないために長女に舐めさせ、そのご褒美にとビデオテープを無理やり奪われたことで狂ってくる。
台詞から推測すると、長女は『ロッキー』と『ジョーズ』を観てしまったのだろう。“暴力”というものを学んでしまった長女。父親は怒り心頭。しかし、その罰を暴力を加えるという点で異常にも感じてしまう。犬をトレーナーにまかせっきりなところからしても、教育方針は破綻しているのだろうし、結局は兄妹でセックスさせるところも異常だ。長女はボクシングに興味を持ってしまうし、外界への執着も頂点に達してしまうのだ。
シュールすぎるラストも色んな可能性が考えられ、想像力を掻き立てられる。ギターだけは上手い長男とヘンテコな踊りをする姉妹。“死”についても理解できないまま、“ゾンビ”とは黄色い花のことだと覚えてしまうことも虚しかったり悲しかったりするのです・・・ストーリーはわけわからないのに痛々しいシーンも強烈なため、記憶に残りそうな作品でした。
独創的なダンスはまさに誰の真似でもない
個人評価:3.5
家の中しか知らない事と、一つの国から出た事がない事とは、どれ程の違いがあるのだろう。
地球だけで生きる人間と、外側の宇宙から見た人間を、比率を最小単位にして描いている様に感じる。
どの作品も特殊な設定に置かれた主人公たち。独自のルールで人間を育てていく実験を見ているかのよう。しかし人間とは程遠い価値観や、考え方に成長していく事はなく、どの生物でも考えるように、閉じ込められた籠から出たいと考える様になる。
乙女2人と息子が子供達だが、息子の存在が透明感ある世界観を濁している様に感じる。
テーマがめちゃくちゃ良い
のですが。
好きなのは、独特の空気、生活音がなんだか生々しさをおぼえて、登場人物の肌を隣に感じるような奇妙さがある。
これがギリシャ感!と馳せつつ、中身はかなりシュールで一部ストレートかつシンプルなエログロ。
バイオレンスも少し?
とにかくそれを淡々。これがこの家族の世界、と素晴らしく完成されてます。
気の狂った一家(子供に罪はないけど)と対照的に美しい空や青く繁った芝生などが、また観る人の不安を煽らせる。
テーマがいいだけに、もっと面白い転がし方があったのでは?と思わざるをえなくて…
ラストのあれは、そうきましたか という感じ。
ブラックジョークでは片付けられない狂気の人間形成。 早い話が王子と...
ブラックジョークでは片付けられない狂気の人間形成。
早い話が王子と乞食。人間は環境ひとつでどうにでもなるというある意味教訓的な作品。
籠の中の乙女 ★★☆☆☆ 2 噂に聞くダンスは本当に気味が悪かった...
籠の中の乙女
★★☆☆☆ 2
噂に聞くダンスは本当に気味が悪かった。後味も悪い。けれど嫌いじゃない。車のトランクがしばらくの間映し出されフィニッシュ。彼女の生死すらも分からない。
変
子供を家(庭を含む塀で囲われた自宅)から出さずに育てよう、と思い立った夫婦とその子供たちの行動を描く映画。
この監督のいかれた作品群「籠の中の乙女」「ロブスター」「聖なる鹿殺し」は映画好きなら話題のネタとしてひとつはみておきたいところ。全然気持ちよくなれないけどね。
映画の魅力のひといつである「不可思議感」は味わえること必須。終始、ちょっといやな感じが、つきまとうけれども。
「籠の中の乙女(dogtooth)」 父親意外は外の世界を知らない...
「籠の中の乙女(dogtooth)」
父親意外は外の世界を知らないで生活する家族の話だが、理不尽さが奇妙で滑稽。
ちょっと厳しい家庭で育った人には大差ないんじゃ…と少しばかり怖いことを感じながらも、人を虜にする気持ち悪さに目が離せなくなる。美しい二人の娘だか、動物的でしかないから、タイトルは原題の方がしっくりくる。
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