劇場公開日 2012年9月28日

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「テーマが解らない」ハンガー・ゲーム はち公さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0テーマが解らない

2012年9月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

単純

豪華吹き替え声優陣につられて見てきましたが、見どころ(聞きどころ?)はそれだけ。
バトルロワイヤルとの類似性を散々指摘されていますが、バトルロワイヤルを期待して見に行くとガッカリします。
「不思議の海のナディア」と「アトランティス」くらいに違う。

殺人ゲームをやっている筈なのに、驚くほど緊迫感がない。
また、主人公以外のバックボーンがほとんど語られないため、死に対する悲壮感もない。
せめて、ルーの過去に関する描写でもあれば中盤の見方も変わってきたのではと思うが、主人公以外はノンプレーヤーキャラの扱いに近い。
何より、映画を通じての強烈なメッセージというものが感じられない。

外部から意味不明な干渉があるという点では、バトルロワイヤルよりもバトルロワイヤル2に近いか。
メディアを意識した演出などを見ると、これは殺人ゲームというよりもセンター奪取をかけたAKB総選挙のようなものではなかったのかとすら感じる。
最後の展開も、どんでん返しのつもりなのかも知れないが、自分には予定調和に思えた。
まだ「仮面ライダー龍騎」(ライダーベルトを手に入れた13人が戦って1人だけが生き残る)の映画の方が、よほどバトルロワイヤルといった感じである。

原作があって続編前提の作りなのでしょうが、何が言いたかったのかよくわからないままに終わってしまった上に、映画で語られなかった設定を知りたいとも思えなかった。

はち公